FP2級 2024年5月 実技(FP協会:資産設計)問19

問19

下記<親族関係図>の場合において、民法の規定に基づく法定相続分および遺留分に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる適切な語句または数値を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、同じ番号を何度選んでもよいこととする。
<親族関係図>
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[各人の法定相続分および遺留分]
  • 被相続人の配偶者の法定相続分は()である。
  • 被相続人の弟の法定相続分は()、遺留分は()である。
  1. 1.ゼロ
  2. 2.1/2
  3. 3.1/3
  4. 4.1/4
  5. 5.1/6
  6. 6.1/8
  7. 7.1/12
  8. 8.1/16
  9. 9.2/3
  10. 10.3/4
(ア)(イ)(ウ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)
1041

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:3.相続と法律

解説

まず法定相続人になる者を考えます。民法の規定では、死亡した人の配偶者は常に法定相続人となり、配偶者以外の人は、「子」→「直系尊属」→「兄弟姉妹」の順序で配偶者と一緒に法定相続人になります。

設問のケースでは、まず存命中の配偶者が法定相続人になります。第1順位は子ですが、被相続人には子がいません。また第2順位の直系尊属に当たる父母も既に死亡しているため、第3順位に当たる兄弟姉妹の「弟」が「配偶者」とともに法定相続人になります。兄は相続放棄をしているため、「甥A」「甥B」に代襲相続は発生しません。

法定相続分は、法定相続人の組合せによって次のように定められています。
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配偶者と兄弟姉妹が法定相続人になるケースでは、配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4ですので、
  • 妻の法定相続分は3/4
  • 弟の法定相続分は1/4
となります。

次に遺留分を求めます。遺留分が認められている遺族と、その割合は次のとおりです。
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兄弟姉妹には遺留分はありませんので、被相続人の弟の遺留分は「なし」です。