FP2級 2024年9月 実技(金財:生保)問8
問8
〈資料1〉の生命保険を現時点で解約して、解約返戻金を受け取った場合のX社の経理処理(仕訳)について、下記の〈条件〉を基に、空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。〈条件〉
- X社が解約時までに支払った保険料の総額は6,000万円である。
- 解約返戻金の金額は4,600万円である。
- 配当等、上記以外の条件は考慮しないものとする。
- イ.1,000
- ロ.1,400
- ハ.1,600
- ニ.2,200
- ホ.3,000
- ヘ.4,600
- ト.6,000
- チ.雑収入
- リ.雑損失
- ヌ.保険料積立金
① | ② | ③ | ④ |
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正解
① | ② | ③ | ④ |
ヘ | ホ | チ | ハ |
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
〔①について〕
現時点で解約すると、X社は4,600万円の解約返戻金を受け取ることになります。解約返戻金は、現預金として借方に計上します。
よって、正解は[ヘ]の4,600(万円)になります。
〔②について〕
2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険では、前半6割期間は保険料の2分の1を定期保険料として損金算入し、2分の1を前払保険料として資産計上する経理処理をする決まりです。X社が保険料を支払った20年は、保険期間の前半6割の期間に当たるので、払込保険料累計額6,000万円の2分の1である「6,000万円×1/2=3,000万円」が資産計上されている金額とわかります。解約に伴い、資産計上額を取り崩して貸方に計上します。
よって、正解は[ホ]の3,000(万円)になります。
〔③、④について〕
「解約返戻金>取崩額」なので、その差額は雑収入として計上します。簿記を知っている人であれば、貸方は収益の勘定科目なので雑収入と判断することもできるかと思います。雑収入の額は、解約返戻金4,600万円と取崩額3,000万円の差額である「4,600万円-3,000万円=1,600万円」です。
よって、③は[チ]の雑収入、④は[ハ]の1,600(万円)が正解になります。
現時点で解約すると、X社は4,600万円の解約返戻金を受け取ることになります。解約返戻金は、現預金として借方に計上します。
よって、正解は[ヘ]の4,600(万円)になります。
〔②について〕
2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険では、前半6割期間は保険料の2分の1を定期保険料として損金算入し、2分の1を前払保険料として資産計上する経理処理をする決まりです。X社が保険料を支払った20年は、保険期間の前半6割の期間に当たるので、払込保険料累計額6,000万円の2分の1である「6,000万円×1/2=3,000万円」が資産計上されている金額とわかります。解約に伴い、資産計上額を取り崩して貸方に計上します。
よって、正解は[ホ]の3,000(万円)になります。
〔③、④について〕
「解約返戻金>取崩額」なので、その差額は雑収入として計上します。簿記を知っている人であれば、貸方は収益の勘定科目なので雑収入と判断することもできるかと思います。雑収入の額は、解約返戻金4,600万円と取崩額3,000万円の差額である「4,600万円-3,000万円=1,600万円」です。
よって、③は[チ]の雑収入、④は[ハ]の1,600(万円)が正解になります。
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