FP2級 2025年5月 実技(FP協会:資産設計)問37

問37

井上和義さんの家族構成等は下記<資料>のとおりである。和義さんが在職中に38歳で死亡した場合、和義さんの死亡時点において妻の知代さんが受け取ることができる遺族給付の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、和義さんは、大学卒業後の22歳から死亡時まで継続して厚生年金保険の被保険者であったものとする。また、家族に障害者に該当する者はなく、記載以外の遺族給付の受給要件はすべて満たしているものとする。
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  • 当年3月31日時点のデータであるものとする。
  1. 遺族基礎年金+中高齢寡婦加算
  2. 遺族厚生年金+中高齢寡婦加算
  3. 遺族基礎年金+遺族厚生年金
  4. 遺族基礎年金+遺族厚生年金+中高齢寡婦加算

正解 3

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:5.公的年金

解説

<遺族基礎年金>
遺族基礎年金は、死亡した者に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給されます。年金法における子とは、以下のいずれかに該当し、婚姻していない者をいいます。
  • 18歳になった年度の3月31日までにある子
  • 20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子
長女の彩華さんが5歳のため、知代さんは遺族基礎年金を受給できます。なお、子のある配偶者に遺族基礎年金が支給される場合、遺族基礎年金に子の加算額も加えて支給されます。

<遺族厚生年金>
和義さんは死亡時、厚生年金保険の被保険者であったため、知代さんは遺族厚生年金を受給することができます。

<中高齢寡婦加算>
中高齢寡婦加算は、夫の死亡時に遺族基礎年金が支給されない子のない妻に対して、40歳から65歳までの間、遺族厚生年金に上乗せ支給される制度です。
知代さんは遺族基礎年金を受給できるため、中高齢寡婦加算を受け取ることはできません。

以上より、知代さんが受け取ることができる公的年金の遺族給付は、遺族基礎年金遺族厚生年金になります。したがって正解は[3]です。