FP2級 2025年5月 実技(FP協会:資産設計)問38

問38

全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者である村上さん(35歳)の健康保険料に関するデータが下記<資料>のとおりである場合、村上さんの健康保険料等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

<資料>
[村上さんに関するデータ]
毎月の給与:400,000円(標準報酬月額410,000円)
賞与:1回につき500,000円(年2回支給)

[健康保険の保険料率]
介護保険第2号被保険者に該当しない場合:10.00%(労使合計)
介護保険第2号被保険者に該当する場合:11.60%(労使合計)
  1. 村上さんが負担した健康保険料は、所得税の計算上、全額が生命保険料控除の対象となる。
  2. 毎月の給与に係る健康保険料のうち、村上さんの負担分は20,000円である。
  3. 村上さんが任意継続被保険者となった時に被扶養者がいる場合、健康保険料は、被扶養者の人数分加算される。
  4. 協会けんぽの保険料率は、各都道府県支部ごとに設定される。

正解 4

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:4.社会保険

解説

  1. 不適切。生命保険料控除ではありません。被保険者が負担した健康保険料や介護保険料は、全額が社会保険料控除の対象となります。
  2. 不適切。毎月の給与に係る健康保険料は、被保険者の標準報酬月額に保険料率を乗じて算出します。なお、村上さんは35歳で介護保険第2号被保険者に該当しないため、健康保険の保険料率は10.00%(労使合計)です。健康保険料は被保険者と事業主で折半して負担するため、村上さんの負担分は「410,000円×10.00%×1/2=20,500円」になります。
  3. 不適切。任意継続被保険者にも扶養の制度があります。通常の健康保険と同じく、被扶養者が何人いてもその分の追加保険料は不要です。
  4. [適切]。協会けんぽの保険料率は全国一律ではなく、都道府県ごとに定められています。これは都道府県により必要な医療費が異なるためで、高齢化率の高い県ほど高くなる傾向があります。
したがって適切な記述は[4]です。