FPと関連法規(全34問中22問目)

No.22

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
2017年5月試験 問1
  1. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのAさんは、顧客から配偶者控除と配偶者特別控除の適用要件を聞かれ、無償で所得税法の条文等を示しながら一般的な解説をした。
  2. 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのBさんは、一人住まいである顧客の要請に応え、委任者を当該顧客、受任者をBさんとする任意後見契約を公正証書で行った。
  3. 社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのCさんは、顧客から老齢基礎年金の繰下げ支給をした場合の年金額を聞かれ、66歳から70歳までの間に繰下げを行った場合の年金額を試算し、説明した。
  4. 司法書士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのDさんは、住宅ローンを完済した顧客の抵当権の抹消登記に関し、申請書類を作成して登記申請を代行した。

正解 4

問題難易度
肢11.4%
肢24.9%
肢33.0%
肢490.7%

解説

  1. 適切。税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーでも、条文などを用いて一般的な税法の解説することは税理士法に抵触しません。
    税理士の登録を受けていないFPのCさんは、顧客から配偶者控除と配偶者特別控除の適用要件を聞かれ、所得税法の条文等を示しつつ、それぞれの適用要件の違いを説明した。2023.9-1-3
  2. 適切。任意後見人になる際、特別な資格は不要なので、弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーでも「任意後見契約」を締結することは可能です。
  3. 適切。社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーは、公的年金の手続きなどを行うことは禁じられていますが、年金受給額を試算することは禁じられていません。
    社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、老齢基礎年金に関する相談に来た顧客に対し、老齢基礎年金の受給資格や請求方法について一般的な説明を行った。2015.9-1-4
  4. [不適切]。司法書士資格を有しないファイナンシャル・プランナーは、申請書類の作成や登記の申請を代行する行為はできません。
    司法書士の資格を有しないFPのDさんは、住宅ローンを完済した顧客から、抵当権の抹消登記について相談を受け、申請書を作成して登記手続を代行した。2021.1-1-4
したがって不適切な記述は[4]です。