公的年金(全89問中81問目)
No.81
公的年金の併給調整に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2014年1月試験 問7
- 老齢基礎年金の受給権者が65歳以降に遺族厚生年金の受給権を取得した場合、老齢基礎年金と遺族厚生年金は併給される。
- 遺族厚生年金の受給権者が特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、その者は65歳に達するまではいずれか一方の年金を選択して受給することになる。
- 特別支給の老齢厚生年金および繰上げ支給の老齢基礎年金を受給している者が雇用保険の基本手当を受給する場合、特別支給の老齢厚生年金および繰上げ支給の老齢基礎年金はいずれも支給停止となる。
- 厚生年金保険の被保険者が特別支給の老齢厚生年金と雇用保険の高年齢雇用継続給付を受給する場合、特別支給の老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みによる支給調整に加え、高年齢雇用継続給付との調整も行われる。
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正解 3
問題難易度
肢115.8%
肢220.7%
肢352.6%
肢410.9%
肢220.7%
肢352.6%
肢410.9%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:5.公的年金
解説
- 適切。老齢基礎年金と遺族厚生年金は、受給権者が65歳以上の場合は併給されるようになります(図の右上)。老齢厚生年金を受給している配偶者が死亡すると、残された人は自らの年金だけで老後の生計を維持しなければならないこともあり、生活レベルの大幅な減退が予想されます。併給が可能となっているのは、所得保障という面から配偶者が受けていた年金の一部を遺族厚生年金として継続して受給できるようにするためです。障害基礎年金の受給権者が65歳以降に老齢厚生年金の受給権を取得した場合、障害基礎年金と老齢厚生年金は併給される。(2017.1-7-1)障害厚生年金を受給している者が、65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、障害厚生年金と老齢基礎年金は併給される。(2015.9-7-4)
- 適切。遺族厚生年金と特別支給の老齢厚生年金は併給されず、65歳になるまではいずれか一方の年金を選択して受給します。65歳になると自身の老齢厚生年金が支給され、遺族厚生年金からは老齢厚生年金の金額を超える部分だけ支給されることになります。遺族厚生年金の受給権者が、65歳到達日に老齢厚生年金の受給権を取得した場合、65歳以降、その者の選択によりいずれか一方の年金が支給され、他方の年金は支給停止となる。(2024.1-5-4)遺族厚生年金の受給権者が、65歳到達日に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、遺族厚生年金が支給される際には老齢基礎年金も併給される。(2022.9-5-1)遺族厚生年金と老齢厚生年金の受給権を有している者は、65歳以降、その者の選択によりいずれか一方の年金が支給され、他方の年金は支給停止となる。(2019.9-7-2)遺族厚生年金の受給権者が65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、その者の選択により、いずれか一方の年金が支給され、他方の年金は支給停止となる。(2017.1-7-2)遺族厚生年金を受給している者が、65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、遺族厚生年金と老齢基礎年金は併給される。(2015.9-7-1)遺族厚生年金の受給権者が特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、その者は65歳に達するまではいずれか一方の年金を選択して受給することになる。(2015.5-6-4)遺族厚生年金の受給者が特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得した場合、遺族厚生年金と特別支給の老齢厚生年金は併給される。(2013.5-7-1)
- [不適切]。雇用保険の基本手当の受給中は、特別支給の老齢厚生年金は支給停止になります。しかし、老齢基礎年金は繰り上げても支給が停止になることはありません。
- 適切。特別支給の老齢厚生年金と雇用保険の高年齢雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金)を同時に受けるときは、在職老齢年金による年金の支給停止だけでなく、さらに受給権者に係る標準報酬月額の最大6%相当額の年金が支給停止されます。
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