FP2級過去問題 2015年9月学科試験 問19

問19

損害保険を活用した家計のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 生計を共にする子が通学中に自転車で歩行者にケガを負わせた場合に備えて、個人賠償責任担保特約を付帯した家族傷害保険に加入した。
  2. 自宅建物が噴火により損害を被った場合に備えて、地震保険を付帯した火災保険に加入した。
  3. 自家用自動車の運転中に交通事故で死傷した場合に備えて、自分の過失割合にかかわらず補償が受けられるよう、人身傷害補償保険を付けた自動車保険に加入した。
  4. 勤めている会社が倒産して失業し、収入が途絶えた場合に備えて、所得補償保険に加入した。

正解 4

問題難易度
肢15.2%
肢221.0%
肢311.6%
肢462.2%

解説

  1. 適切。個人賠償責任保険は、日常生活で起きた偶発的な事故によって、他人の身体や生命、財物に損害を与えたことにより負った法律上の賠償責任による損害を補償する保険です。
    自動車と異なり、自転車の運転者は保険に加入していないことがほとんどですが、自転車事故により相手を死傷させてしまったときには多額の賠償責任を負う可能性があります(実際にそのような事例も多数あります)。個人賠償責任担保特約に加入していれば、生計を共にする子が通学中に自転車で歩行者にケガを負わせた場合、補償の対象となります。
  2. 適切。火災保険では、地震等による火災によって生じた損害等は補償されません。地震等による火災を補償するためには、地震保険に加入する必要があります。
    地震を原因として自宅が倒壊する場合に備えて、地震保険が付帯された火災保険を契約した。2017.5-20-1
  3. 適切。任意自動車保険の人身傷害補償保険は、本人や搭乗者が死傷した場合に、その過失割合にかかわらず補償が受けられる保険で、保険金額の範囲で実損額が保険金として支払われます。
    自家用自動車の運転中に交通事故で死傷するリスクに備えて、自己の過失割合にかかわらず補償が受けられるよう、人身傷害(補償)保険を付帯して自動車保険を契約した。2021.3-19-2
    自家用自動車の運転中に交通事故で死傷した場合に備えて、自分の過失割合にかかわらず補償が受けられるよう、人身傷害補償保険を付けた自動車保険を契約した。2016.5-19-2
  4. [不適切]。所得補償保険は、病気やケガが原因で就業不能状態になった場合に所得を補償する保険のため、会社が倒産して失業した場合や自ら退職した場合は対象外となります。
    出産のために就業できずに収入が途絶える場合に備えて、所得補償保険を契約した。2016.5-19-4
    Cさんは、子どもの出産や育児のために就業できずに収入が途絶える場合に備えて、所得補償保険の契約をした。2014.1-20-3
したがって不適切な記述は[4]です。