FP2級 2016年5月 実技(金財:個人)問2

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問2

Aさんが2016年5月末日付でX社を退職し、その後個人事業主となった場合に、原則として65歳から受給することができる老齢厚生年金の年金額(2015年10月時点の本来水準による価額)を計算した次の〈計算式〉の空欄①②④に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。また、下記の空欄③に入る適切な語句を、解答用紙の「される/されない」のいずれかから選び、適切なものをマルで囲みなさい。計算にあたっては、《設例》および下記の〈資料〉を利用すること。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。

〈計算式〉
  1. 報酬比例部分の額(円未満四捨五入)
     □□□円×7.1251,000×□□□月+□□□円×5.4811,000×□□□月=()円
  2. 経過的加算額(円未満四捨五入)
     1,626円×□□□月-780,100円×□□□月□□□月=□□□円⇒()円
  3. 基本年金額(上記「1+2」の額)
     □□□円
  4. 加給年金額
     Aさんの場合、加給年金額は加算()。
  5. 老齢厚生年金の年金額
     ()円
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正解 

① 788,679(円)
② 29,502(円)
③ されない
④ 818,181(円)

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:5.公的年金

解説

〔①について〕
報酬比例部分の額の計算式に設例の数値を当てはめると、
  1. 320,000円×7.1251,000×156月=355,680円
  2. 500,000円×5.4811,000×158月=432,999円
aとbを合計して、355,680円+432,999円=788,679円

よって、正解は788,679(円)になります。

〔②について〕
被保険者期間の月数は314月ですが、Aさんは18歳から厚生年金に加入しているので、20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数を求めるためには、以下の計算を行って20歳未満の被保険者期間を除く必要があります(※18歳から20歳ということで単純に24月を減じないように注意!)。
20歳未満の被保険者期間
(314月+184月)-480月=18月
20歳以上60歳未満の被保険者期間
314月-18月=296月
計算式に当てはめると、

 1,626円×314月-780,100円×296月480月=29,502円
=510,564円-481,061.6…円=29,502.3…円
(円未満四捨五入して)29,502円

よって、正解は29,502(円)になります。

〔③について〕
加給年金額は、厚生年金保険の被保険者期間が20年(240月)以上ある人が、65歳到達時において生計を維持している下記の配偶者または子がいる場合に、老齢厚生年金に一定額が加算される制度です。
  • 65歳未満の配偶者
  • 18歳到達年度の末日までの間の子
    または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
妻Bさんは、Aさんより4か月早く生まれているので、Aさんの65歳到達(年金受給開始)時点で既に65歳になっているので、加給年金額の対象となる配偶者には該当しません。したがって加給年金額は支給されません。
よって、正解はされないになります。

〔④について〕
加給年金が加算されないので、老齢厚生年金額は①報酬比例部分の額と②経過的加算額の合計となります。

 788,679円+29,502円=818,181円

よって、正解は818,181(円)になります。