FP2級 2017年9月 実技(金財:個人)問6

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問6

Aさんが、2023年中に、現在保有しているX投資信託を基準価額10,200円(1万口当たり)ですべて換金した場合、その際に徴収される所得税、復興特別所得税および住民税の合計額を計算した次の〈計算の手順〉の空欄①~④に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。Aさんにはこれ以外にこの年における上場株式等の譲渡はなく、手数料等については考慮しないものとする。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」「△△△」で示してある。

〈計算の手順〉
  1. 換金代金(譲渡収入金額)
    □□□円÷10,000口×△△△口=()円
  2. 譲渡所得の金額
    )円-(□□□円÷10,000口×△△△口)=()円
  3. 所得税および復興特別所得税の合計額(円未満切捨て)
    )円×□□□%=()円
  4. 住民税額(円未満切捨て)
    )円×□□□%=□□□円
  5. 所得税、復興特別所得税および住民税の合計額
    )円+□□□円=()円

正解 

① 1,020,000(円)
② 10,000(円)
③ 1,531(円)
④ 2,031(円)

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔①について〕
AさんはX投資信託を100万口保有しています。そのX投資信託を基準価格10,200円(1万口あたり)で換金したときの金額は、1口の基準価格を計算して100万口分を乗じて求めます。

 10,200円÷10,000口×100万口
=10,200円×100=102万円

よって、正解は1,020,000(円)になります。

〔②について〕
譲渡所得は、換金額から取得金額を差し引き、利益があった分だけが課税されます。なので、まずは取得金額を求めます。
X投資信託は10,100円(1万口当たり)で購入しているので、

 10,100円÷10,000口×100万口=101万円

譲渡所得の金額は、売却額から取得金額を差し引いて、

 102万円-101万円=1万円

よって、正解は10,000(円)になります。

〔③について〕
上場株式等に係る譲渡所得の税率は、20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)なので、所得税および復興特別所得税の合計額は、

 10,000円×15.315%=1,531.5円
 (円未満を切捨てて)1,531円

よって、正解は1,531(円)になります。

〔④について〕
上場株式等に係る譲渡所得の住民税率は5%なので、住民税額は「10,000円×5%=500円」です。したがって、所得税、復興特別所得税および住民税の合計額は、

 1,531円+500円=2,031円

よって、正解は2,031(円)になります。