FP2級 2018年1月 実技(金財:生保)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、Aさんに対して、《設例》の生命保険に加入する際の注意点等について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のイ~リのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。

 「当該生命保険の積立金は期間の経過とともに増加しますが、死亡保険金や解約返戻金の受取時に適用される為替レートが契約時に適用された為替レートに比べて()になれば、円換算の金額において、損失を被る可能性があります。また、市場価格調整(MVA)機能を有する外貨建て終身保険は、市場金利に応じた運用資産の価格変動に伴い、解約返戻金額が増減します。仮に、市場価格調整が行われる期間において解約時の市場金利が3%の場合と4%の場合を比較すると、外貨建ての解約返戻金額は3%の場合のほうが4%の場合に比べて()なります。
 保有する金融資産の()を考えた場合、一部を外貨建て商品で運用することは検討事項の1つとなります。()とは、運用資産を株式、債券、短期金融商品など、どの資産分類にどの程度の割合で資産を配分するかに関する決定を行うことです。外貨建て終身保険は、予定利率等が高く、運用商品の1つとなりますが、預貯金と異なり、外貨建ての積立金が一定期間、基本保険金額を下回ります。また、諸費用の内容を十分に確認する必要もあります。他の金融商品とは異なる生命保険の仕組み・特徴を理解し、加入にあたっては、長期的な視点で検討することが大切です。
 なお、AさんがX銀行の窓口において外貨建て一時払終身保険に加入する場合、当該契約は生命保険契約者保護機構による保護の対象と()」
  1. イ.円安
  2. ロ.円高
  3. ハ.多く
  4. ニ.少なく
  5. ホ.シャープレシオ
  6. ヘ.アセットアロケーション
  7. ト.デュレーション
  8. チ.なりません
  9. リ.なります

正解 

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔①について〕
外貨建て保険の場合、死亡保険金や解約返戻金の受取時に適用される為替レートが契約時に適用された為替レートに比べて「円高」になれば、円換算の金額において損失を被る可能性があります。
よって、正解は[ロ]の円高になります。

〔②について〕
外貨建て保険における市場価格調整とは、市場金利の変動を解約返戻金に反映させる仕組みです。解約時の市場金利が契約当初よりも上回っている場合には解約返戻金が減り、下回っている場合は解約返戻金が増えます。市場金利が3%の場合と4%の場合を比較すると、低金利である3%の場合の方が解約返戻金は多くなります。
よって、正解は[ハ]の多くになります。

〔③について〕
分散投資によるリスク低減効果を目的に、国内/海外、株式/債券/不動産などの資産クラスにどのように配分するか決定することをアセットアロケーション(asset alocation)といいます。
よって、正解は[ヘ]のアセットアロケーションになります。

〔④について〕
生命保険契約者保護機構には、日本国内で営業するすべての保険会社が加入しており、銀行窓口から加入した場合でも元受となる保険会社が必ず加入しています。また、生命保険契約者保護機構は外貨建ての生命保険も保護対象とします。
よって、正解は[リ]のなりますです。