FP2級 2018年5月 実技(金財:生保)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、Aさんに対して、《設例》の<Aさんが提案を受けたX生命保険の商品内容>と下記の<Aさんが現在加入しているY生命保険の生命保険>の相違点について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。なお、更新型の特約は、2016年12月1日に記載の金額で更新している。

<Aさんが現在加入しているY生命保険の生命保険>
保険の種類
定期保険特約付終身保険(70歳払込満了)
契約年月日
2006年12月1日
契約者(=保険料負担者)・被保険者
Aさん
死亡保険金受取人
妻Bさん
月払保険料(集団扱い)
24,437円
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  1. 「Aさんが提案を受けた生命保険は医療保障・介護保障が充実していると思いますので、X生命保険の保険に加入することは検討に値すると思います。しかし、保障の見直しは、既契約を転換して新しい保障内容に変更する方法もありますので、Y生命保険の保障見直しの提案を受けたうえで、判断したほうがよいと思います」
  2. 「収入保障特約の初年度の年金受取総額と定期保険特約の一時金の額が同額の場合、収入保障特約の保険料は定期保険特約の保険料に比べて割安となりますが、収入保障特約は受取時に年金に代えて一時金で受け取ることができませんので、年金受取人である妻Bさんの意向を聞いて見直しを検討するほうがよいと思います」
  3. 「Aさんが加入している生命保険と同様、Aさんが提案を受けた生命保険にもリビング・ニーズ特約が付加されており、いずれの契約も余命6カ月以内と判断された場合に最大で3,000万円を請求することができます」

正解 

××

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

  1. 〇適切。提案を受けたX生命保険の内容は、Y生命保険と比較して医療保障・介護保障が充実しているので加入検討は十分に価値がありますが、今の加入している保険の契約の責任準備金や積立配当金を転換(下取り)価格として転換ご契約の一部に充てて保険料の軽減を図る方法もあります。
    保険の見直しの提案を受けたうえで双方を比較して検討することはいいことになります。
  2. ×不適切。収入保障保険は、被保険者が死亡したときに〇〇歳まで毎年■■万円といった形で死亡保険金が受け取れる生命保険です。保険期間が経過するほどに受け取り総額が少なくなっていくので、保険期間を通して保険金額が一定である定期保険と比較すると保険料は割安になります。収入保障保険や収入保障特約は、死亡保険金を受け取るとき年金形式・一時金を選択することができます。ただし、一時金で受け取る場合は、将来発生と見込まれる利息分を差し引いた額になるので、年金形式でもらうよりも受取総額は少なくなります。
  3. ×不適切。リビング・ニーズ特約は、被保険者が余命6ヶ月以内と診断された場合、原因にかかわらず死亡保険金を生存中に受け取れる特約です。支払われる保険金は上限3,000万円、かつ、当該保険契約の死亡保険金の額以下となります。
    現在加入しているY生命保険の死亡保険金額は、終身・定期保険特約・特定疾病を合算した計3,500万円になるので、リビング・ニーズ特約は上限の3,000万円受け取れますが、提案を受けたX生命保険の死亡保険金額は、終身:100万円・定期保険特約:500万円・収入保障:「年額48万円×65歳までの15年間の720万円)」を合算した1,320万円になります。
    したがって、X生命保険のリビング・ニーズ特約の保険金は1,320万円が上限となります。本肢では「いずれの契約も最大で3,000万円」としているため誤りです。