FP2級 2020年9月 実技(金財:生保)問13

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問13

Aさんの相続等に関する以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
  1. 「X社株式の相続税評価額は、原則として類似業種比準方式により評価されます。類似業種比準価額は、類似業種の株価ならびに1株当たりの配当金額、1株当たりの()、1株当たりの純資産価額の3つの比準要素を基に計算されます」
  2. 「長女CさんにX社株式を移転する方法として、非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例の活用、相続時精算課税制度の活用、長女CさんがAさんから買い取る等が考えられます。相続時精算課税は、()万円を超える金額について20%の税率で贈与税が課されますが、その後、X社株式の評価額が上昇しても、相続財産に加算されるX社株式の価額は贈与時の価額とされるなどのメリットがあります」
  3. 「納税資金の確保を目的として、契約者(=保険料負担者)および被保険者をAさん、死亡保険金受取人を長女Cさんとする終身保険に加入することも検討事項の1つとなります。終身保険に加入後、Aさんの相続が開始した場合、長女Cさんが受け取る死亡保険金は、()万円を限度として、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができます」
  4. 「長女CさんがX社本社敷地を相続により取得した場合、所定の要件を満たすことにより、特定同族会社事業用宅地等として『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けることができます。特定同族会社事業用宅地等に該当するX社本社敷地は、400㎡までを限度面積として、評価額の()%相当額を減額した金額を、相続税の課税価格に算入すべき価額とすることができます」
  1. イ.50
  2. ロ.80
  3. ハ.90
  4. ニ.110
  5. ホ.500
  6. ヘ.1,000
  7. ト.1,500
  8. チ.2,000
  9. リ.2,500
  10. ヌ.売上金額
  11. ル.利益金額
  12. ヲ.資本金等の額

正解 

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:9.事業承継対策

解説

〔①について〕
類似業種比準方式は非上場株式を評価する方式で、1株当たりの配当金額、1株当たりの利益、1株当たりの純資産を3要素を類似業種の平均値と比較することで、その株式の評価額を求める方式です。
13_1.png./image-size:505×153
よって、正解は[ル]の利益金額になります。

〔②について〕
相続時精算課税制度は、受贈額を相続時の課税価額に加算して精算することを前提に、特定贈与者からの累計2,500万円までの贈与について贈与税が非課税となる制度です。2,500万円を超える部分については一律20%の課税になります。
よって、正解は[リ]の2,500(万円)になります。

〔③について〕
死亡保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で求めます。法定相続人は、妻Bさん・長女C・二女Dさんの3人になるので「500万円×3人=1,500万円」が非課税限度額になります。
よって、正解は[ト]の1,500(万円)になります。

〔④について〕
小規模宅地等の評価減の特例では、特定同族会社事業用宅地等に該当すれば400㎡までを限度に80%が減額されます。
13_2.png./image-size:478×176
よって、正解は[ロ]の80(%)になります。