FP2級過去問題 2021年9月学科試験 問28
問28
アセットアロケーションに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- アセットアロケーションとは、投資資金を複数の資産クラス(株式、債券および不動産等)に配分することである。
- アセットアロケーションを決める際に、外貨建ての金融商品は、為替の変動リスクやカントリーリスクなどもあるため、投資対象には含めない。
- 各資産クラスの投資金額ではなくリスク量が同等になるように配分比率を調整するリスクパリティ運用(戦略)においては、特定の資産クラスのボラティリティが上昇した場合、当該資産を売却する。
- 運用期間を通して、定められた各資産クラスの投資金額の配分比率を維持する方法の一つとして、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入するリバランスという方法がある。
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正解 2
問題難易度
肢18.9%
肢255.7%
肢321.0%
肢414.4%
肢255.7%
肢321.0%
肢414.4%
分野
科目:C.金融資産運用細目:9.ポートフォリオ運用
解説
- 適切。アセットアロケーション(asset allocation)は「資産配分」という意味で、分散投資によるリスク低減効果を目的に、国内/海外、株式/債券/不動産などの資産クラスに配分することです。アセットアロケーションとは、投資資金を株式、債券、不動産等の複数の資産クラスに配分することをいう。(2023.5-27-2)アセットアロケーションとは、リスクとリターンを勘案しながら、投資資金を複数の資産クラス(株式、債券、不動産等)に配分することである。(2022.1-27-1)
- [不適切]。アセットアロケーションを決める際には、外貨建ての金融商品も含めて検討します。外貨建ての金融商品には外国株式や外国債券などで、為替変動リスクやカントリーリスクがありますが、その一方で、高いリターンも期待できます。国内金融商品だけではなく外貨建ての金融商品も組み入れることで、効率的な分散投資を検討できます。
- 適切。リスクパリティ運用とは、ポートフォリオにおいて各資産のリスクが同等になるように配分比率を調整しリスク低減効果を高める運用方法です。またボラティリティとは、資産の価格変動の激しさを表す指標であり、値が高いほどリスクも増加します。
ある資産クラスでボラティリティが上昇すると当該資産クラスのリスク量が増加することになります。このため、各資産クラスのリスク量を同等にするためには、ボラティリティが上昇した資産クラスを売却(配分比率を低く)して、当該資産クラスのリスク量を減らす調整を行うことになります。各資産クラスのリスク量が同等になるように資産配分を行うリスクパリティ運用(戦略)では、特定の資産クラスのボラティリティが上昇した場合、当該資産クラスの資産の一部売却を行う。(2023.5-27-4)資産クラスの金額ではなくリスク量が同等になるように配分比率を決める運用においては、特定の資産クラスのボラティリティが上昇した場合、当該資産を売却する方法がある。(2019.1-28-4) - 適切。運用を続けるうちに、値上がりした資産クラスと値下がりした資産クラスが生まれ、保有資産の比率は当初の比率と変わっていくことになります。
これを元の構成比率(%)に戻すための操作をリバランスといいます。具体的には、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入することで構成比率を調整します。運用期間中、各資産クラスへの資産の配分比率を維持する方法として、値下がりした資産クラスの資産を売却し、値上がりした資産クラスの資産を購入するリバランスという方法がある。(2023.5-27-3)運用期間を通して定められた資産クラスの金額の配分比率を維持する方法の一つとして、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入するリバランスという方法がある。(2019.1-28-3)
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