FP2級過去問題 2022年1月学科試験 問27

問27

ポートフォリオ理論の一般的な考え方等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. アセットアロケーションとは、リスクとリターンを勘案しながら、投資資金を複数の資産クラス(株式、債券、不動産等)に配分することである。
  2. アセットアロケーションは、投資家それぞれの資産状況や年齢、運用目的によって、定期的に見直すことが重要である。
  3. ポートフォリオのリスクは、組入れ銘柄数を増やすことで減少していくが、組入れ銘柄数が一定水準以上になると、銘柄数を増やしてもリスクが減少しにくくなる。
  4. ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を単純平均した値となる。

正解 4

問題難易度
肢16.2%
肢27.8%
肢329.2%
肢456.8%

解説

  1. 適切。アセットアロケーション(asset allocation)は「資産配分」という意味で、分散投資によるリスク低減効果を目的に、国内/海外、株式/債券/不動産などの資産クラスに配分することです。
    アセットアロケーションとは、投資資金を株式、債券、不動産等の複数の資産クラスに配分することをいう。2023.5-27-2
    アセットアロケーションとは、投資資金を複数の資産クラス(株式、債券および不動産等)に配分することである。2021.9-28-1
  2. 適切。投資家の運用目的は、資産状況や年齢、時間の経過とともに変化していきます。当初設定したアセットアロケーションが現状のリスク許容度に見合っているかどうか、資産配分比率は適切かを定期的に見直すことが重要となってきます。
  3. 適切。ポートフォリオのリスクは組入れ銘柄数を増やすことで減少します。しかし、分散投資によって低減できるリスクには限界があり、組み入れる銘柄数が一定数まで増えると、それ以上銘柄数を増やしてもリスクはほとんど低減しません。
  4. [不適切]。ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値になります。加重平均とは、値ごとに割合を加味して平均する方法です。
    たとえば、A資産(期待収益率2.5%)を40%、B資産(期待収益率6.0%)を60%の割合で保有しているとします。40%・60%が組入比率です。このとき、ポートフォリオの期待収益率は以下のように計算します。
    • A資産 2.5%×0.4=1%
    • B資産 6.0%×0.6=3.6%
    • 加重平均した値 1%+3.6%=4.6%
    ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。2023.9-28-3
    ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。2022.5-28-3
    ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。2021.3-29-1
    ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。2021.1-27-3
    ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。2020.1-27-4
    ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。2018.5-28-1
    ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。2016.5-29-1
    ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均して得た値となる。2015.9-27-1
    ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均して得た値となる。2015.1-27-1
したがって不適切な記述は[4]です。