FP2級 2023年1月 実技(FP協会:資産設計)問30
問30
和雄さんは、翔太さんの高校の授業料負担についてFPの岡さんに質問をした。「高等学校等就学支援金制度」に係る下記<資料>に関する岡さんの説明のうち、最も不適切なものはどれか。- 「所得判定基準が304,200円未満の場合、国公立高校の授業料負担は実質0円になります。」
- 「高校入学時に高等学校等就学支援金の受給資格に該当しない場合、その後在学中に申請はできません。」
- 「高等学校等就学支援金は、学校設置者が生徒本人に代わって受け取り授業料に充てるしくみのため、生徒や保護者が直接お金を受け取るものではありません。」
- 「高等学校等就学支援金制度を利用するためには申請が必要で、原則として、保護者等の収入状況を登録する必要があります。」
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正解 2
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:8.ライフプラン策定上の資金計画
解説
- 適切。高等学校等就学支援金制度は、国が高等学校等に通う学生の授業料を支援するものです(いわゆる高校無償化)。図で示されているとおり所得判定基準※が304,200円未満の場合、少なくとも公立高校授業料相当額が支給されるため、国公立高校では授業料負担が実質0円になります。
【※参考】
市町村民税の課税所得額(両親等の合計)×6%-市町村民税の調整控除額 - [不適切]。所得判定基準額は、前年中の地方住民税情報をもとに毎年度判定されます。よって、入学時に支給対象外であったとしても、その後の世帯状況等によって支給基準を満たすようになった場合、認定を受けることで支給を受けることができます。
- 適切。高等学校等就学支援金は、学校設置者(都道府県や学校法人など)が、生徒本人に代わって受け取り、授業料に充てることになります。生徒本人や保護者が直接受けとるものではありません。
- 適切。高等学校等就学支援金は、申請書とともに保護者のマイナンバーカードの写し等(やむを得ない事情がある場合は課税証明書や納税証明書)を学校に提出することで申請を行います(オンラインでの申請も可能)。行政がマイナンバーを利用して、保護者の収入を確認する仕組みとなっています。
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