FP2級 2023年1月 実技(金財:生保)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

Mさんは、下記の各ケースについて、現時点(2024年1月22日)でAさんが死亡した場合の必要保障額を試算した。下記の<条件>を参考に、Aさんの必要保障額を計算した下記の表の空欄①~③に入る金額を求めなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。また、金額がマイナスになる場合は、金額の前に「▲」を記載し、マイナスであることを示すこと。

<条件>
  1. 長男Cさんが独立する年齢は、22歳(大学卒業時)とする。
  2. Aさんの死亡後から長男Cさんが独立するまで(19年間)の生活費は、現在の日常生活費(月額30万円)の70%とし、長男Cさんが独立した後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費(月額30万円)の50%とする。
  3. 長男Cさん独立時の妻Bさんの平均余命は、38年とする。
  4. <ケース1>および<ケース2>の生活費の総額は、「長男Cさん独立までの遺族の生活費+長男Cさん独立後の妻Bさんの生活費」とする。
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  • 各数値の単位は万円であり、Mさんが概算の金額を算出したものである。
  • 計算にあたって、物価上昇率等は考慮していない。
万円
万円
万円

正解 

① 11,628(万円)
② 16,378(万円)
③ ▲4,072(万円)

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔①について〕
<条件>により生活費の総額は、「長男Cさん独立までの遺族の生活費+長男Cさん独立後の妻Bさんの生活費」と定義されています。
1.長男Cさん独立までの遺族の生活費
Aさんの死亡から長男Cさんが独立するまで9年なので、
30万円×70%×12カ月×19年=4,788万円
2.長男Cさん独立後の妻Bさんの生活費
長男Cさん独立時の妻Bさんの平均余命は38年なので、
30万円×50%×12カ月×38年=6,840万円
生活費の総額(1+2)
4,788万円+6,840万円=11,628万円
よって、正解は11,628(万円)になります。

〔②について〕
<ケース2>において遺族に必要な資金の総額は、
  • 生活費の総額 11,628万円
  • 住宅修繕・リフォーム費用 800万円
  • 租税公課(固定資産税等) 750万円
  • 教育・結婚援助資金 1,400万円
  • その他費用(趣味・娯楽等) 1,500万円
  • 死亡整理資金(葬儀費用等) 300万円
設例より、住宅ローンは銀行からの借入金であり、団体信用保険に加入していることがわかります。Aさんが死亡した場合、団体信用保険により住宅ローンの残債が消滅するので、住宅ローンの返済額を加える必要はありません。

 11,628+800+750+1,400+1,500+300=16,378万円

よって、正解は16,378(万円)になります。

〔③について〕
必要保障額は「遺族に必要な資金の総額-遺族の収入見込金額」で求めるので、

 16,378万円-20,450万円=▲4,072万円

よって、正解は▲4,072(万円)になります。