FP2級過去問題 2023年5月学科試験 問31

問31

わが国の税制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
  2. 相続税では、納税者が申告書に記載した被相続人の資産等の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。
  3. 相続税は直接税に該当し、消費税は間接税に該当する。
  4. 固定資産税は国税に該当し、登録免許税は地方税に該当する。

正解 3

問題難易度
肢15.8%
肢28.4%
肢376.6%
肢49.2%

解説

  1. 不適切。8種類ではありません。所得税では、各所得の性質や税の負担能力に応じた課税を実現するために、事業所得、不動産所得、給与所得、利子所得、配当所得、一時所得、譲渡所得、雑所得、山林所得、退職所得の10種類に所得を区分し、各所得ごとに定められた方法で所得金額を計算します。
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    所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。2022.1-31-1
    所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。2019.9-31-1
  2. 不適切。賦課課税方式ではありません。相続税は、納税者本人が所得や税額を計算し、税務署長に申告することで税額が確定する申告納税方式です。賦課課税方式とは、国や地方公共団体が税額を計算して納税者に通知する方式で、不動産取得税、固定資産税、自動車税、個人住民税などで採用されています。
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    贈与税では、納税者が申告書に記載した財産の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式が採用されている。2024.9-31-2
    贈与税では、納税者が贈与を受けた財産を申告した後に、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2022.1-31-2
    相続税では、納税者が申告をした後に、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2019.9-31-2
  3. [適切]。相続税は、納税者と税を負担する人が同一である直接税です。消費税は、消費者が負担した税を事業者が代わりに納付する間接税です。
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    法人税は直接税に該当し、消費税は間接税に該当する。2024.9-31-3
  4. 不適切。国から課税される税が国税、地方公共団体から課税される税が地方税です。記述とは逆で、固定資産税は市町村(東京23区は都)が課税者である地方税、登録免許税は国税です。
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    不動産取得税および登録免許税は、いずれも地方税に該当する。2024.9-31-4
したがって適切な記述は[3]です。