FP2級 2023年5月 実技(金財:個人)問6

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問6

Mさんは、Aさんと長女Cさんに対して、《設例》のデータに基づいて、株式の投資指標等について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
  1. 「一般に、ROEの数値が高いほうが経営の効率性が高いと判断されます。ROEは、Y社のほうがX社よりも高くなっています」
  2. 「株主への利益還元の大きさに着目した指標として、配当性向があります。配当性向は、X社のほうがY社よりも高くなっています」
  3. 「株式投資において、PERやPBR等が低い銘柄など、企業の業績や財務内容等からみて株価が割安と判断される銘柄に投資する手法は、一般に、グロース投資と呼ばれます」

正解 

××

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 〇適切。ROE(自己資本利益率)は「当期純利益÷自己資本×100」で計算します。自己資本を使ってどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標なので、ROEが高いほど収益性が高い会社と判断できます。
    • X社 12,000÷135,000×100=8.88…%
    • Y社 11,000÷43,000×100=25.58…%
    ROEはY社のほうが高いので正しい説明です。
  2. ×不適切。配当性向は、当期純利益のうち株主に配当金として還元した割合を示す指標で、「年間配当金÷当期純利益×100」で求めます。
    • X社 3,000÷12,000×100=25%
    • Y社 3,200÷11,000×100=29.09…%
    配当性向はY社のほうが高いので間違った説明です。
  3. ×不適切。企業の業績や財務内容等からみて株価が割安と判断される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれています。グロース投資とは、今後の成長性が見込める銘柄への投資を重視する運用手法です。