FP2級 2023年9月 実技(FP協会:資産設計)問29

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問29

京介さんは、住宅ローンの見直しについてFPの五十嵐さんに質問をした。一般的な住宅ローンの見直しに関する五十嵐さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 「より有利な条件の住宅ローンを扱う金融機関に住宅ローンの『借換え』をする場合、抵当権の抹消や設定費用、事務手数料などの諸費用が必要になります。」
  2. 「通常の返済とは別にローンの元金部分の一部を返済する『繰上げ返済』をした場合、その元金に対応する利息部分の支払いがなくなり、総返済額を減らす効果があります。」
  3. 「現在の住宅ローンの借入先の金融機関において、返済期間を延長することで月々の返済額を減額したり、一定期間、月々の返済額を利息の支払いのみにする『条件変更』ができる場合もあります。」
  4. 「固定金利選択型10年で借り入れている場合、現在の固定期間が終了した後は固定金利選択型10年で自動更新され、他の固定金利選択型や変動金利型を選択することはできません。」

正解 4

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:8.ライフプラン策定上の資金計画

解説

  1. 適切。住宅ローンの借換えをする場合、一括返済にかかる費用のほか、新たな住宅ローン契約に伴う抵当権の抹消や再設定にかかる費用、事務手数料、印紙税、団体信用生命保険料、保証料などの諸費用が必要になります。
  2. 適切。繰上げ返済額はそのすべてが借入金の元金部分に充当されます。その元金に対応する利息部分の支払いがなくなる分だけ、総返済額を効果的に減らすことができます。
  3. 適切。現在の金融機関に相談することで住宅ローンの「条件変更」を行うこともできます。ほとんどの金融機関が、月々の返済額の増減額や返済期間の伸縮、ボーナス返済の有無の変更、元金据置返済等の変更に対応してくれます。また、交渉次第では金利を当初金利から下げてもらうことも可能です。
  4. [不適切]。固定金利型において固定期間が終了した場合、再度同じ期間の固定金利を選ぶこともできますし、必要な手続きを行うことで変動金利やそれまでとは異なる期間の固定金利に変えることもできます。
したがって不適切な記述は[4]です。