FP2級 2024年1月 実技(金財:個人)問14

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問14

現時点(2024年1月28日)において、Aさんの相続が開始した場合における相続税の総額を試算した下記の表の空欄①~③に入る最も適切な数値を求めなさい。なお、課税遺産総額(相続税の課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額)は1億4,000万円とし、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
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万円
万円
万円

正解 

① 4,800(万円)
② 500(万円)
③ 2,400(万円)

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:4.相続と税金

解説

〔①について〕
遺産に係る基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の算式で求めます。法定相続人は、現配偶者である妻Bさん、先妻との間の子である長女Cさん、妻Bさんと間の子である長男Dさんの3人なので、遺産に係る基礎控除額は、

 3,000万円+600万円×3人=4,800万円

よって、正解は4,800(万円)になります。

〔②について〕
相続税額の総額は、課税遺産総額を民法に定める法定相続分に従って取得したものとして、各相続人ごとに相続税額を算出し、それを合算して求めます。
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法定相続人は「配偶者と子」の組合せなので、それぞれの法定相続分は次のとおりです。
  • 妻Bさん … 1/2
  • 長女Cさん … 1/2×1/2=1/4
  • 長男Dさん … 1/2×1/2=1/4
まず、課税遺産総額1億4,000万円を法定相続分で各人に分配します。
  • 妻Bさん … 1億4,000万円×1/2=7,000万円
  • 長女Cさん … 1億4,000万円×1/4=3,500万円
  • 長男Dさん … 1億4,000万円 ×1/4=3,500万円
次に速算表を利用して、各人ごとの相続税額を算出します。
  • 妻Bさん … 7,000万円×30%-700万円=1,400万円
  • 長女Cさん … 3,500万円×20%-200万円=500万円
  • 長男Dさん … 3,500万円×20%-200万円=500万円
ここまでの計算で、長女Cさんの法定相続分から算出される相続税額は500万円とわかります。
よって、正解は500(万円)になります。

〔③について〕
全員の算出税額を合算した金額が相続税の総額になります。

 1,400万円+500万円+500万円=2,400万円

よって、正解は2,400(万円)になります。