FP2級 2024年5月 実技(FP協会:資産設計)問32(改題)

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問32

会社員である孝義さんの父の秀和さん(64歳)は、現在の勤務先で、65歳の定年を迎えた後も継続雇用制度を利用し、厚生年金保険に加入しつつ、70歳まで働き続ける場合の在職老齢年金について、FPの東さんに質問をした。下記<資料>に基づく条件で支給調整された老齢厚生年金の受給額(月額)として、正しいものはどれか。

<資料>
[秀和さんに関するデータ]
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[在職老齢年金に係る計算式]
総報酬月額相当額:その月の標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の合計÷12
支給停止額:(基本月額+総報酬月額相当額-50万円)×1/2

  • 記載以外の老齢年金の受給要件はすべて満たしているものとする。
  • 老齢厚生年金の受給額は、加給年金額および経過的加算額を考慮しないものとする。
  1. 35,000円
  2. 65,000円
  3. 85,000円
  4. 115,000円

正解 4

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:5.公的年金

解説

老齢厚生年金を受給しながら厚生年金の被保険者として働いている場合、基本月額と総報酬月額相当額の合計額が50万円を超えると、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になります。
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【基本月額】
老齢厚生年金のうち報酬比例部分を月額換算した額となります。※に老齢厚生年金の受給額は、加給年金額および経過的加算額を考慮しないとあるので、老齢厚生年金の受給額(月額)15万円がそのまま基本月額となります。

【総報酬月額相当額】
その月の厚生年金の標準報酬月額と、過去1年間の標準賞与額を月額換算した額の合計となります。標準報酬月額は36万円、標準賞与額の合計は72万円なので、

 36万円+(72万円÷12)=42万円

【支給停止額】
基本月額15万円と総報酬月額相当額42万円を合計した額のうち、50万円を上回る部分の2分の1が支給停止額(1カ月当たり)となります。

 (15万円+42万円-50万円)÷2
=7万円÷2=3.5万円

1月当たり3.5万円が支給停止となるので、支給調整後の老齢厚生年金の受給額(月額)は、

 15万円-3.5万円=115,000

したがって[4]が正解です。