〔①について〕
遺留分は、遺留分全体の額に各人の法定相続分を乗じた額となります。遺留分全体の額は、遺留分の権利者が直系尊属のみの場合、遺留分算定基礎財産の3分の1、それ以外は2分の1です。遺留分算定基礎財産は3億円、長女Dさんの法定相続分は1／4なので、

　遺留分全体の額　3億円×1／2＝1.5億円
　長女Dさんの遺留分　1.5億円×1／4＝3,750万円

よって、正解は[ホ]の3,750(万円)になります。

〔②について〕
公正証書遺言を作成する場合、2人以上の証人の立会いが必要になりますが、遺言内容にかかわりの深い人は証人になれません。このため、遺言者の推定相続人のほか、その推定相続人の配偶者および直系血族、未成年者等は証人になることはできません。
妻Bさん・長男Cさんはともに推定相続人であるため証人の欠格事由に該当します。
よって、正解は[チ]のできませんになります。

〔③について〕
公正証書遺言の原本は公証役場で保管されるため、偽造や変造のおそれがありません。このため検認は不要とされています。一方、自筆証書遺言・秘密証書遺言では、遺言書の保管者や発見者は、相続開始後、遅滞なく家庭裁判所に提出して検認を受けなければなりません。
よって、正解は[ヌ]の不要になります。

〔④について〕
被相続人の居住していた自宅の敷地を相続によって取得した場合、特定居住用宅地等として、敷地面積のうち330㎡までの部分を限度として相続税の課税価格に算入する額が80％減額されます。自宅敷地350㎡のうち330㎡が80%減額されるので、減額分は以下のように計算します。

• 減額分　7,000万円×330㎡350㎡×80％＝5,280万円
• 課税価格　7,000万円－5,280万円＝1,720万円

よって、正解は[ロ]の1,720(万円)になります。