FP2級 2025年5月 実技(金財:生保)問4
問4
Mさんは、Aさんに対して、必要保障額およびAさんが現在加入している生命保険の保障金額について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を答えなさい。「生命保険の見直しをするにあたって、現時点での必要保障額を算出し、準備すべき死亡保障額を把握しましょう。下記の〈算式〉および〈条件〉を参考にすれば、Aさんが現時点で死亡した場合の必要保障額は(①)万円となります。
Aさんが現時点で不慮の事故や所定の感染症以外の事由により死亡した場合、定期保険特約付終身保険から妻Bさんに支払われる死亡保険金額は(②)万円となります。他方、Aさんが不慮の事故で180日以内に死亡した場合の死亡保険金額は(③)万円となります」
〈算式〉
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額
〈条件〉
- 現在の毎月の日常生活費は35万円であり、Aさん死亡後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費の50%とする。
- 現時点の妻Bさんの年齢における平均余命は、36年とする。
- Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)・緊急予備資金は、500万円とする。
- 住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は、400万円とする。
- 死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は、2,800万円とする。
- Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、4,900万円とする。
- 現在加入している生命保険の死亡保険金額は考慮しなくてよい。
①万円 |
②万円 |
③万円 |
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正解
① 360(万円) |
② 1,500(万円) |
③ 2,500(万円) |
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
〔①について〕
「必要保障額=遺族に必要な生活資金等の総額-遺族の収入見込金額」です。
【遺族に必要な生活資金等の総額】
以上より、7,560万円+500万円=8,060万円
【遺族の収入見込金額】
【必要保障額】
8,060万円-7,700万円=360万円
よって、正解は360(万円)になります。
〔②について〕
Aさんが死亡すると、死因にかかわらず現在加入している生命保険から以下の3つが支払われます。
100万円+1,100万円+300万円=1,500万円
よって、正解は1,500(万円)になります。
〔③について〕
不慮の事故が原因で事故日から180日以内に死亡したとき、または所定の感染症で死亡したときは、傷害特約と災害割増特約の支払事由となります。傷害特約は「障害給付金+災害死亡保険金」、災害割増特約は「災害死亡保険金のみ」という保障の違いがあります。
1,500万円+500万円+500万円=2,500万円
よって、正解は2,500(万円)になります。
「必要保障額=遺族に必要な生活資金等の総額-遺族の収入見込金額」です。
【遺族に必要な生活資金等の総額】
- 妻Bさんの生活費 35万円×50%×12カ月×36年=7,560万円
- 死亡整理資金 500万円
以上より、7,560万円+500万円=8,060万円
【遺族の収入見込金額】
- 死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額 2,800万円
- 妻Bさんが受け取る公的年金等の総額 4,900万円
【必要保障額】
8,060万円-7,700万円=360万円
よって、正解は360(万円)になります。
〔②について〕
Aさんが死亡すると、死因にかかわらず現在加入している生命保険から以下の3つが支払われます。
- 終身保険 100万円
- 定期保険特約 1,100万円
- 特定疾病保障定期保険特約 300万円
100万円+1,100万円+300万円=1,500万円
よって、正解は1,500(万円)になります。
〔③について〕
不慮の事故が原因で事故日から180日以内に死亡したとき、または所定の感染症で死亡したときは、傷害特約と災害割増特約の支払事由となります。傷害特約は「障害給付金+災害死亡保険金」、災害割増特約は「災害死亡保険金のみ」という保障の違いがあります。
- 傷害特約 500万円
- 災害割増特約 500万円
1,500万円+500万円+500万円=2,500万円
よって、正解は2,500(万円)になります。
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