遺言書保管制度
マルさん
(No.1)
今回のこの記事は頑張ってる人の少しでも助けになればと立てたスレ第6弾です。
興味がない方は素通りしてけっこうです。
今回のテーマは、「遺言書保管制度」です。
かつて2級でもちょっとでましたが、もう少し踏みこんだ問題が出ても良い頃かなと思います。
遺言書保管制度は、相続・承継分野でテキストにはチョロっと書いてあるだけです。
遺言には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」と「秘密証書遺言」の3つがあります。この内、遺言書保管制度が使えるのは、自筆証書遺言だけです。
公正証書遺言は公証役場で保管してくれますし、秘密証書遺言は公証人が「遺言の存在がある」ことだけ証明してくれて、保管は自分でしないといけません。まあ、貸金庫とかに保管しているとよく聞きます。
さて、自筆証書遺言だけはこの保管制度を利用することができます。
具体的には法務局に保管され、死亡時の家庭裁判所の検認(偽造じゃないかチェックされる)が不要になります。検認なくても遺言の効力に影響しませんが、5万円以下の科料(行政機関がする罰金)になる場合があります。
で、この申請ですがどこの法務局でも良いかと言うと違います。
以下の3つの中から選択した場所を管轄する法務局です
・遺言者の住所地
・遺言者の本籍地
・遺言者所有の不動産の所在地
この3つの内、選択した場所を管轄する法務局に、遺言者本人が出向いて保管してもらいます。介助などの付添で別の人がついていくのはOKですが、本人が行かないで代理で頼むはダメです。もちろん保管するのは無料ではありません。
後、本人確認が行われますので、顔写真付の証明書(運転免許証とかパスポート、マイナンバーカード)が必要です。顔写真付の証明書が無かったらアウトです。
で、ちょっと注意点を書きます。
先ほど3つの場所のうち、一つを指定してその場所を管轄する法務局に保管してもらうと書きましたが、もし途中で気が変わって保管を撤回したかったり、新たに追加で保管してもらいたい遺言があった場合は、最初に指定した法務局以外受け付けてくれませんので、遠くの法務局を指定する場合はご注意を。
もちろん撤回も本人が行かないとダメです。
ちなみに保管の撤回は保管してもらうのをやめるだけなので、その遺言書の効力には影響しません。そのまま自宅に保管しても大丈夫です。ただ検認作業が増えるだけです。
そして保管期間はと言うと、原本は死亡後50年、画像データは死亡後150年保管されます。そんなに保管期間いる?と思いますけどね(笑)
まあ、この辺りくらいでしょうかね。興味がある方はご自身で調べてみてください。
2022.05.11 17:58
マルさん
(No.2)
検認なくても遺言の効力に影響しませんが、5万円以下の科料(行政機関がする罰金)になる場合があります。
↑
この部分が前後の文からしたら誤解を招きますね。
保管制度を利用していない自筆証書遺言の場合と言う意味ですので、保管制度を利用する場合は検認不要だし、もちろん科料になる場合はありません。
2022.05.11 18:22
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