投資信託(全41問中1問目)

No.1

上場投資信託(ETF)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2024年9月試験 問22
  1. ETFを市場で売却する際には、信託財産留保額はかからない。
  2. ETFを証券取引所の立会時間中に売買する場合、成行注文や指値注文が可能である。
  3. インバース型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。
  4. 東京証券取引所には、指標連動型ETFの銘柄だけでなく、アクティブ運用型ETFの銘柄も上場されている。

正解 3

問題難易度
肢125.8%
肢210.3%
肢356.8%
肢47.1%

解説

  1. 適切。信託財産留保額は、投資信託の解約に伴って発生する取引コストであり、信託財産の中にある有価証券の一部を売却するための費用を中途解約者に負担させるものです。ETFも投資信託ですが、市場での売買はその受益証券の所有権が移転しているだけであり、解約ではないため信託財産留保額はかかりません。
    ETFを市場で売却する際には、信託財産留保額はかからない。2023.9-22-2
    ETFを市場で売却する際には、証券会社に支払う委託手数料のほか、信託財産留保額がかかる。2018.9-23-3
  2. 適切。ETFは証券市場に上場している投資信託なので、普通株式と同じようにリアルタイムで取引を行うことができます。普通株式と同様、指値注文や成行注文、信用取引をすることもできます。
    ETFを証券取引所の立会時間中に売買する場合、成行注文はできるが、指値注文はできない。2021.5-23-1
    ETFは、証券取引所の立会時間中、成行注文や指値注文による売買が可能である。2019.9-23-1
  3. [不適切]。正の倍数ではありません。インバース型ETFは、日経平均株価やTOPIXなど対象とする指標の日々の変動率に一定の「負の倍数」を乗じて算出される指数に連動するETFです。対象となる指数の「マイナス〇倍」と逆の値動きになることを目指して運用されます。
    レバレッジ型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。2023.1-22-1
    インバース型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の負の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。2023.1-22-2
    インバース型のETFは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用される。2020.9-23-2
  4. 適切。東京証券取引所のETFには、指標連動型ETFだけではなく、アクティブ運用型ETFもあります。
    指標連動型ETF
    特定の指標に連動した投資成果を目指すETF。インデックス型、レバレッジ型ETFやインバース型ETF、リンク債型ETFなど
    アクティブ運用型ETF
    連動対象となる指標が存在しないETF。運用担当者が、あらかじめ定められた運用方針に従って組入銘柄や資産配分を選択することで、ベンチマークを上回る投資成果を得る可能性を提供する
したがって不適切な記述は[3]です。