FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問23

問23

上場投資信託(ETF)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. ETFの売買には、上場株式と同様に売買委託手数料が発生するが、非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。
  2. インバース型のETFは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用される。
  3. 証券取引所を通じて行うETFの売買取引では、現物取引のほか、信用取引も行うことができる。
  4. ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)があり、税法上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金(特別分配金)は非課税である。

正解 3

問題難易度
肢16.0%
肢28.8%
肢356.5%
肢428.7%

解説

  1. 不適切。ETFも、信託財産の中から運用管理費用(信託報酬)が日々徴収されます。また売買時には証券会社が定める委託手数料がかかります。
    ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2023.9-22-1
    ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2022.5-23-1
    ETFは、売買の際に上場株式と同様に売買委託手数料が発生するが、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2021.5-23-2
    ETFは、売買の際に上場株式と同様に売買委託手数料がかかるが、非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されない。2019.5-22-2
    非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されないが、売買の際には上場株式と同様に売買委託手数料がかかる。2017.9-22-3
  2. 不適切。インバース型のETFは、対象とする指標の日々の変動率に一定の「負の倍数」を乗じて算出される指数に連動することを目指して運用されます。簡単に言うと、対象となる指数と逆の値動きをするということです。
    インバース型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。2024.9-22-3
    レバレッジ型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。2023.1-22-1
    インバース型ETFは、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の負の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるETFである。2023.1-22-2
  3. [適切]。ETFは、普通株式と同様に指値注文、成行注文および信用取引ができます。
    証券取引所を通じて行うETFの取引では、成行注文や指値注文を行うことはできるが、信用取引を行うことはできない。2021.3-22-1
    証券取引所を通じて行うETFの取引では、信用取引を行うことはできない。2019.9-23-2
    証券取引所を通じて行うETFの取引では、成行注文や指値注文はできるが、信用取引を行うことはできない。2018.5-22-2
  4. 不適切。ETFの分配金には普通分配金と特別分配金の区別がありません。ETFによる利益(分配金及び譲渡益)は、上場株式等に係る配当所得/譲渡所得に準じて所得税・住民税合わせて20.315%の申告分離課税となります。
    ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)があり、税法上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金(特別分配金)は非課税となる。2023.1-22-4
    ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)とがあり、税務上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金(特別分配金)は非課税となる。2019.5-22-3
    ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)とがあり、税務上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金(特別分配金)は非課税となる。2018.9-23-4
したがって適切な記述は[3]です。