不動産の取得・保有に係る税金(全36問中36問目)

No.36

不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2013年1月試験 問47
  1. 個人が借地権を取得した場合、不動産取得税は課されない。
  2. 所有権移転登記に係る登録免許税は、原則として、その不動産に係る固定資産課税台帳登録価格を課税標準として課される。
  3. 個人が事業者からの譲渡により居住用建物を取得した場合、その譲渡は消費税の非課税取引とされる。
  4. 不動産売買契約書に貼付した印紙が消印されていない場合は、その印紙の額面金額に相当する過怠税が課される。

正解 3

問題難易度
肢114.9%
肢28.9%
肢360.3%
肢415.9%

解説

  1. 適切。不動産取得税は、不動産所有権を取得した者に対して課税されます。借地権や地上権のような使用権を取得をした場合は課されません。
  2. 適切。所有権移転登記に係る登録免許税では、実際の取引価格ではなく、その不動産の固定資産課税台帳登録価格(固定資産税評価額)が課税標準となります。
  3. [不適切]。消費税は、日本国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等を課税対象とします。土地の購入については非課税となりますが、建物の譲渡や建築については課税取引となります。
    個人が不動産会社から居住用建物を購入する場合、その売買取引は消費税の非課税取引とされる。2020.1-47-4
  4. 適切。印紙税における主なペナルティは次の2つです。
    貼付した印紙が消印されていない場合
    原則として、その印紙の額面金額に相当する過怠税が課される
    印紙税を貼付していなかった場合
    印紙税額に加え、その2倍相当額(計3倍)の過怠税が課される
    印紙が貼付されているだけで消印されていない場合は、その印紙の額面金額に相当する過怠税が課されます。なお、印紙税納付につき違反をした場合、過怠税が課されますが、文書の効力自体は有効になります。
    印紙税の課税文書に貼付されている印紙が消印されていない場合は、原則として、その印紙の額面金額の2倍に相当する金額の過怠税が課される。2019.9-48-4
    印紙税の課税文書に貼付されている印紙が消印されていない場合は、原則として、その印紙の額面金額の2倍に相当する金額の過怠税が課される。2017.5-48-4
    印紙税においては、不動産売買契約書に貼付した印紙が消印されていない場合は、原則として、その印紙の額面金額に相当する過怠税が課税される。2016.1-48-1
したがって不適切な記述は[3]です。