不動産の見方(全50問中37問目)

No.37

不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2016年5月試験 問42
  1. 不動産の鑑定評価に関する法律において、不動産鑑定士および宅地建物取引士は、不動産鑑定業者の業務に関し、不動産の鑑定評価を行うことができるとされている。
  2. 不動産鑑定評価基準において、最有効使用の原則とは、不動産の価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を標準として形成されるとする原則をいう。
  3. 不動産鑑定評価基準において、不動産の価格を求める鑑定評価の基本的な手法は、原価法、取引事例比較法および収益還元法に大別される。
  4. 不動産鑑定評価基準において、収益還元法は、対象不動産が賃貸用不動産である場合だけでなく、自用の不動産であっても、賃貸を想定することにより適用されるものである。

正解 1

問題難易度
肢161.7%
肢212.7%
肢36.9%
肢418.7%

解説

  1. [不適切]。宅地建物取引士は不動産鑑定業務を行うことができません。不動産鑑定業者の業務に関し、不動産の鑑定評価を行うことができるのは不動産鑑定士だけです。
    不動産の鑑定評価に関する法律において、不動産鑑定士および測量士は、不動産鑑定業者の業務に関し、不動産の鑑定評価を行うことができるとされている。2021.3-42-1
    不動産鑑定士でない者は、不動産鑑定業者の業務に関し、不動産の鑑定評価を行ってはならない。2015.10-41-1
  2. 適切。最有効使用の原則とは、不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用方法を前提とした価格で評価するという不動産鑑定評価上の原則のことです。
    最有効使用の原則は、不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を標準として不動産の価格が形成されるとする原則である。2022.9-42-2
    不動産鑑定評価基準において、最有効使用の原則とは、不動産の価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を標準として形成されるとする原則をいう。2021.3-42-2
  3. 適切。不動産の価格を求める鑑定評価の基本的な手法は、原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つです。
    不動産鑑定評価基準において、不動産の価格を求める鑑定評価の基本的な手法は、原価法、取引事例比較法および収益還元法に大別される。2021.3-42-3
  4. 適切。収益還元法は、賃貸用不動産の評価だけではなく、自用不動産の評価でも賃貸を想定することにより適用可能です。
    収益還元法は、対象不動産が自用の不動産であっても、賃貸を想定することにより適用することができる手法である。2024.5-41-2
    収益還元法は、対象不動産が賃貸用不動産である場合だけでなく、自用の不動産であっても、賃貸を想定することにより適用されるものであるとされている。2022.9-42-4
    不動産鑑定評価基準において、収益還元法は、対象不動産が賃貸用不動産である場合だけでなく、自用の不動産であっても、賃貸を想定することにより適用されるものであるとされている。2021.3-42-4
したがって不適切な記述は[1]です。