不動産の有効活用 (全14問中1問目)

No.1

不動産の有効活用の手法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
出典:2019年9月試験 問50
  1. 等価交換方式における部分譲渡方式は、土地所有者が土地の全部を拠出し、デベロッパーが建設資金を拠出して、それぞれの出資割合に応じた土地・建物に係る権利を取得する方式である。
  2. 建設協力金方式は、建設する建物を入居予定のテナントから建設資金を借り受けて建設するため、当該建物はテナントの仕様に合わせた構造となり、用途の汎用性は低いものとなる。
  3. 事業受託方式は、土地の有効活用の企画、建設会社の選定および当該土地上に建設された建物の管理・運営をデベロッパーに任せ、建設資金の調達は土地所有者が行う方式である。
  4. 定期借地権方式では、土地所有者は土地を一定期間貸し付けることによる地代収入を得ることができ、当該土地上に建設する建物の資金調達をする必要がない。

正解 1

解説

  1. [不適切]。等価交換方式における部分譲渡方式は、土地の所有者が土地の一部(将来デベロッパーの持分となる土地部分)だけを拠出する方式です。したがって誤りです。
    全部譲渡方式では、土地を全部拠出した後、建物完成後に建物及び土地の一部をデベロッパーから取得するという形態をとりますが、土地の再取得に当たり不動産取得税の負担が生じます。部分譲渡方式は、将来デベロッパーの持分となる土地部分だけを拠出するので、土地の再取得のプロセスが生じない分、土地所有者にメリットがあります。通常、等価交換方式が行われる場合は部分譲渡方式が採用されることが多いようです。
  2. 適切。建設協力金方式とは、その建物に入居予定のテナントが差し入れた建設協力金をもとに、土地所有者が建物を建設し、完成後はテナントから賃料収入を得る事業方式です。この方式では、テナント(出店希望者)の要望通りの建物が建築されるため、用途の汎用性は低くなります。
  3. 適切。事業受託方式とは、土地の所有者が自分で資金調達し、マンション等の建設・管理・運営といった事業の一切をデベロッパーに任せる手法です。
  4. 適切。定期借地権方式とは、土地の所有権を移転させずに、借地権の設定によってデベロッパーに土地を一定期間貸し付けて賃借料を得る方式です。土地所有者に事業資金の負担はなく、比較的安定した収入を確保することができます。
したがって不適切な記述は[1]です。