不動産の相続対策(全27問中12問目)
No.12
不動産に係る相続対策等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2018年5月試験 問59
- 居住用不動産の贈与を受けて贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、贈与税額の計算上、その取得した居住用不動産の価額から、基礎控除額のほかに最高2,500万円の配偶者控除額を控除することができる。
- 相続時精算課税制度は、所定の要件を満たせば、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」と併用して適用を受けることができる。
- 借地権の一部と底地の一部を等価交換し、所得税の「固定資産の交換の特例」の適用を受けた場合には、一定の条件の下、その交換に伴う譲渡所得はなかったものとされる。
- 相続人が、相続により取得した土地を、その相続開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却した場合には、譲渡所得の金額の計算上、その相続人の相続税額のうち、その土地等に対応する部分の金額を取得費に加算することができる。
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正解 1
問題難易度
肢163.5%
肢214.2%
肢310.9%
肢411.4%
肢214.2%
肢310.9%
肢411.4%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:7.不動産の相続対策
解説
- [不適切]。2,500万円ではありません。贈与税の配偶者控除は、婚姻期間20年以上の配偶者から"居住用不動産"または"居住用不動産の"購入資金の贈与を受けた場合に、基礎控除110万円とは別に最高2,000万円を課税価格から控除できる制度です。配偶者から居住用不動産の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合、贈与税額の計算上、その取得した居住用不動産の価額から、基礎控除額との合計で最高2,000万円を控除することができる。(2019.5-58-4)
- 適切。"直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例"は、基礎控除(110万円)または相続時精算課税制度の特別控除額(2,500万円)と併用することができます。相続時精算課税制度は、所定の要件を満たせば、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」と併用して適用を受けることができる。(2020.9-59-4)
- 適切。固定資産の交換の特例は、土地や建物などの固定資産を時価の近い同じ種類の固定資産と交換した場合に、その譲渡がなかったものとする所得税の特例です。借地権と底地は土地として同じ種類であるため、本特例を使うことにより譲渡課税を繰り延べることができます。
- 適切。相続や遺贈により取得した財産を、相続の申告期限から3年(相続開始から3年10か月)以内に譲渡した場合には、納付した相続税額のうちその財産に対応する金額を譲渡所得計算上の取得費に加算することができます(取得費加算の特例)。相続により土地を取得して相続税が課された者が、その土地を当該相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡した場合、譲渡所得の金額の計算上、その者が負担した相続税額のうち、その土地に対応する部分の金額を取得費に加算することができる。(2020.1-59-2)相続により土地を取得し相続税が課された者が、その土地を当該相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡した場合、譲渡所得の金額の計算上、その者が負担した相続税額のうち、その土地に対応する部分の金額を取得費に加算することができる。(2019.5-58-2)
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