FP2級過去問題 2024年5月学科試験 問3

問3

全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の保険給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 被保険者が業務外の事由により死亡した場合、所定の手続きにより、その者により生計を維持されていた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として10万円が支給される。
  2. 傷病手当金は、同一の疾病または負傷およびこれにより発した疾病に関して、その支給を始めた日から通算して最長で1年6ヵ月支給される。
  3. 被保険者が同一月内に同一の医療機関等で支払った医療費の一部負担金等の額が、その者に係る自己負担限度額を超えた場合、所定の手続きにより、支払った一部負担金等の全額が高額療養費として支給される。
  4. 被保険者が産科医療補償制度に加入する医療機関等において出産した場合、所定の手続きにより、出産育児一時金として1児につき42万円が支給される。

正解 2

問題難易度
肢16.0%
肢270.3%
肢311.3%
肢412.4%

解説

  1. 不適切。10万円ではありません。被保険者が業務外の事由で死亡した場合、被保険者に生計を維持されていた埋葬を行う者に対して埋葬料として5万円が支給されます。また、被扶養者が死亡した場合には、家族埋葬料として5万円が被保険者に支給されます。
    被保険者が業務災害および通勤災害以外の事由で死亡した場合、所定の手続きにより、その者により生計を維持されていた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として5万円が支給される。2023.5-2-3
    被保険者が業務外の事由により死亡した場合は、所定の手続きにより、当該被保険者により生計を維持されていた者であって、埋葬を行う者に対し、埋葬料として5万円が支給される。2017.1-3-3
    被保険者が業務外の事由により死亡した場合は、当該被保険者により生計を維持されていた者であって、埋葬を行う者に対し、埋葬料として5万円が支給される。2015.10-3-4
  2. [適切]。傷病手当金は、健康保険の被保険者が業務外の事由による病気やケガの療養のために仕事に就くことができず、連続して3日間会社を休んだとき、4日目以降の賃金支払いのない日について支給されます。支給期間は支給開始日から通算して最長で1年6カ月です。
    傷病手当金は、同一の疾病または負傷およびこれにより発した疾病に関して、その支給を始めた日から通算して最長2年支給される。2023.5-2-1
  3. 不適切。一部負担金等の全額が返ってくるわけではありません。高額療養費は、同一月に入院や療養に伴う医療費の自己負担額が一定の額を超えた場合、支払った一部負担金等の額から自己負担限度額を差し引いた金額が払い戻される制度です。支給されるのは、自己負担限度額を超えた部分となります。
    被保険者が同一月内に同一の医療機関等で支払った医療費の一部負担金等の額が、その者に係る自己負担限度額を超えた場合、所定の手続きにより、支払った一部負担金等の全額が高額療養費として支給される。2023.5-2-4
    被保険者が同月内に同一の医療機関等で支払った医療費の一部負担金等の額が、その者に係る自己負担限度額を超えた場合、その超えた部分の額は、所定の手続きにより、高額療養費として支給される。2017.1-3-4
    被保険者が同一月に同一の医療機関等で支払った医療費の一部負担金等の額が、その者に係る自己負担限度を超えた場合、その超えた部分の額は、所定の手続きにより、高額療養費として支給される。2015.10-3-1
  4. 不適切。被保険者や被扶養者が、産科医療補償制度に加入する医療機関において妊娠4ヵ月以上で出産したときは、1児ごとに50万円の出産育児一時金が支給されます。42万円は2023年3月以前の額です。
    妊娠4ヵ月以上の被保険者が産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合に支給される出産育児一時金の額は、1児につき48万8,000円である。2017.1-3-2
    被保険者が産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合の出産育児一時金の額は、1児につき50万円である。2015.10-3-3
    被保険者が産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合に支給される出産育児一時金の額は、1児につき45万円である。2014.5-3-4
したがって適切な記述は[2]です。