FP2級過去問題 2024年5月学科試験 問7
問7
公的年金の障害給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 障害基礎年金の受給権者が新たに所定の要件を満たす子を有するに至った場合、所定の手続きにより、その子を有するに至った日の属する月の翌月から、その子に係る加算額が加算された障害基礎年金が支給される。
- 障害厚生年金の額の計算上、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たない場合、300月として計算する。
- 厚生年金保険の被保険者が病気により障害を負い、その障害の状態が障害認定日においては所定の障害等級に該当していなかったものの、その後病状が悪化して、所定の障害等級に該当するに至った場合、65歳に達する日の前日までに請求することにより、原則として、障害厚生年金の支給を受けることができる。
- 同一の事由により、労働者災害補償保険の障害補償年金と障害基礎年金および障害厚生年金が支給される場合、障害基礎年金および障害厚生年金は、所定の割合で減額されて支給される。
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正解 4
問題難易度
肢113.1%
肢26.6%
肢320.5%
肢459.8%
肢26.6%
肢320.5%
肢459.8%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:5.公的年金
解説
- 適切。障害基礎年金の額は「基本年金額+子の加算額」です。受給権の取得後に生計を維持する子の増減があった場合には、その増減する事由があった日の翌月分から障害基礎年金の額が改定されます。したがって、新たに子を有することとなったときは、その翌月分から障害基礎年金に「子の加算額」が加算されます。
- 適切。障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の報酬比例部分をもとに計算されます。報酬比例部分の額は被保険者期間等に応じて決まるので、被保険者期間が短い場合には年金額が少なくなってしまい十分な生活保障となりません。このため、被保険者期間が300月未満のときには300月とみなして計算することで、一定の保障機能を確保する仕組みになっています。障害厚生年金の額を計算する際に、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たない場合、300月として計算する。(2024.1-5-2)障害厚生年金の額を計算する際に、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たない場合、300月として計算する。(2021.9-6-1)
- 適切。障害認定日において障害等級に該当していなかった者が、その後65歳に達する日の前日になるまでに傷病が悪化して障害等級に該当することになった場合には、事後重症に該当し、障害厚生年金を支給を請求することができます。
- [不適切]。同一事由により、障害年金と労災保険の障害補償年金、または遺族年金と労災保険の遺族補償年金を受け取る場合、国民年金と厚生年金からの支給は全額が支給され、労災保険が所定の割合で減額調整されます。本肢は逆に説明しているため誤りです。正しくは障害基礎年金および障害厚生年金は全額が支給され、労災保険の障害補償年金が所定の割合で減額調整されます。同一の事由により、障害厚生年金と労働者災害補償保険法に基づく障害補償年金が支給される場合、障害補償年金は全額支給され、障害厚生年金は所定の調整率により減額される。(2023.1-7-3)同一の事由により、障害厚生年金と労働者災害補償保険法に基づく障害補償年金が支給される場合、障害補償年金は所定の調整率により減額され、障害厚生年金は全額支給される。(2022.9-5-2)同一の事由により、障害厚生年金と労働者災害補償保険法に基づく障害補償年金が支給される場合、障害厚生年金は全額支給され、障害補償年金は所定の調整率により減額される。(2019.9-7-4)同一の事由により障害厚生年金と労働者災害補償保険の障害補償年金が支給される場合、障害厚生年金は、所定の調整率により減額されて支給される。(2017.1-7-4)
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