各種所得の内容(全46問中27問目)

No.27

所得税の各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2016年9月試験 問32
  1. 2016年1月1日以後に支払われる特定公社債等に係る利子等は、申告分離課税の対象とされる。
  2. 発行済株式総数の3%未満を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。
  3. 退職所得は、その金額の多寡にかかわらず、分離課税の対象とされる。
  4. その賃貸が事業的規模で行われているアパート経営の賃貸収入に係る所得は、事業所得となり、総合課税の対象とされる。

正解 4

問題難易度
肢18.3%
肢212.6%
肢39.0%
肢470.1%

解説

  1. 適切。特定公社債の利子は、確定申告が必要な申告分離課税の対象です。
    平成28年(2016年)1月1日より前は、確定申告不可、上場株式等との損益通算不可でした。
    特定公社債の利子については、申告分離課税の対象となる。2017.9-33-1
  2. 適切。上場株式の配当金は、総合課税を選択した場合は配当控除を適用できます。また申告分離課税または申告不要制度も選択できます。
    発行済株式総数の5%未満の株式を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。2021.3-33-2
    発行済株式総数の3%未満の株式を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。2018.9-32-1
  3. 適切。退職所得は、金額の多い少ないにかかわらず他の所得と合算せずに税額を計算する分離課税の対象です。
  4. [不適切]。個人が行うアパート経営の賃貸収入は、賃貸経営を事業的規模(いわゆる5棟10室基準)で行っているか否かにかかわらず不動産所得となります。
    その賃貸が事業的規模で行われているアパート経営の賃貸収入に係る所得は、事業所得に該当する。2016.5-32-4
したがって不適切な記述は[4]です。