わが国の税制(全5問中3問目)

No.3

わが国の税制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2022年1月試験 問31
  1. 所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
  2. 贈与税では、納税者が贈与を受けた財産を申告した後に、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。
  3. 税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、相続税は間接税に該当する。
  4. 税金には国税と地方税があるが、不動産取得税は国税に該当し、固定資産税は地方税に該当する。

正解 1

問題難易度
肢166.2%
肢26.2%
肢35.9%
肢421.7%

解説

  1. [適切]。所得税では、各所得の性質や税の負担能力に応じた課税を実現するために、事業所得、不動産所得、給与所得、利子所得、配当所得、一時所得、譲渡所得、雑所得、山林所得、退職所得の10種類に所得を区分し、各所得ごとに定められた方法で所得金額を計算します。
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    所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。2023.5-31-1
    所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。2019.9-31-1
  2. 不適切。贈与税は、個人が1月1日から12月31日までの暦年単位に受けた贈与を、翌年2月1日から3月15日までに申告して納税します。よって「申告納税方式」です。
    贈与税では、納税者が申告書に記載した財産の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式が採用されている。2024.9-31-2
    相続税では、納税者が申告書に記載した被相続人の資産等の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2023.5-31-2
    相続税では、納税者が申告をした後に、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2019.9-31-2
  3. 不適切。税金は納税義務者により「直接税」と「間接税」に分けることができます。相続税は直接税に該当します。
    直接税
    納税者と税を負担する人が同一である税金のことで、所得税、法人税、相続税、自動車税など
    間接税
    納税者と税を負担する人が別である税金のことで、消費税、酒税、たばこ税、ガソリン税、印紙税など
    税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、固定資産税は間接税に該当する。2021.9-31-4
    税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、贈与税は間接税に該当する。2021.3-31-3
    税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、消費税は間接税に該当する。2019.9-31-3
  4. 不適切。税金は課税主体により「国税」と「地方税」に分けることができます。固定資産税、不動産取得税のいずれも地方税に該当します。固定資産税は市町村(東京23区は都)が課税主体、不動産取得税は都道府県が課税主体です。
    国税
    国が課税する税金で、所得税、法人税、相続税など
    地方税
    地方公共団体が課税する税金で、固定資産税、不動産取得税、住民税、自動車税など
    税金には、国税と地方税があるが、相続税は国税に該当し、登録免許税は地方税に該当する。2021.9-31-3
    税金には国税と地方税があるが、固定資産税は国税に該当し、不動産取得税は地方税に該当する。2021.3-31-4
    税金には、国税と地方税とがあるが、法人税は国税に該当し、事業税は地方税に該当する。2019.9-31-4
したがって適切な記述は[1]です。
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