相続と法律(全76問中21問目)
No.21
遺産分割協議に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2022年5月試験 問55
- 遺産分割協議書は、民法で定められた形式に従って作成し、かつ、共同相続人全員が署名・捺印していなければ無効となる。
- 遺産分割協議書は、相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に作成し、家庭裁判所に提出しなければならない。
- 遺産を現物分割する旨の遺産分割協議書を作成する際に、一定の場合を除き、遺産の一部についてのみ定めた遺産分割協議書を作成することができる。
- 適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議を解除し、再度、遺産分割協議を行うことはできない。
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正解 3
問題難易度
肢124.8%
肢219.6%
肢348.1%
肢47.5%
肢219.6%
肢348.1%
肢47.5%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:3.相続と法律
解説
- 不適切。遺産分割協議書の形式は特に定められていません。インターネット上で提供されている遺産分割協議書ひな型などを利用し、個人で作成することも可能です。ただし、遺産分割協議書へ相続人全員の署名と実印による捺印がないと無効になります。遺産分割協議書は、民法で定められた形式に従って作成し、かつ、共同相続人全員が署名・捺印していなければ、無効となる。(2014.5-54-3)
- 不適切。遺産分割協議書は必ず作成しなければならないものではありません。そのため、作成や提出の期日などは定められていません。しかし、不動産の相続登記や預金の名義変更などで必要になることもあります。遺産分割協議書は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に作成し、家庭裁判所に提出しなければならない。(2016.5-54-1)
- [適切]。共同相続人は、いつでも遺産の全部または一部を分割することができます。遺産分割が2回以上に分かれるときなどは、遺産の一部だけに関する遺産分割協議書を作成することも可能です。遺産を現物分割する内容の遺産分割協議書を作成する場合、対象となる遺産の一部について遺産分割協議が成立していないときであっても、それを除いた遺産についてのみ定めた遺産分割協議書を作成することができる。(2021.1-54-4)
- 不適切。共同相続人全員の合意がある場合、すでに成立した遺産分割協議を解除し、再度、遺産分割協議を行うことができます。適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、解除することは認められない。(2023.1-55-1)適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議の解除は認められない。(2019.5-54-4)すでに成立している遺産分割協議においては、共同相続人全員の合意があったとしても、当該遺産分割協議の全部または一部を解除することはできない。(2016.5-54-4)適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議の解除や再分割協議をすることは認められない。(2014.5-54-4)
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