FP2級過去問題 2016年5月学科試験 問3

問3

全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の保険給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 被保険者が療養の給付を受ける場合の一部負担金(自己負担額)の割合は、その者の年齢にかかわらず、一律3割である。
  2. 70歳未満の被保険者が受けた療養に係る高額療養費の自己負担限度額は、被保険者の所得状況等に応じて設定されている。
  3. 被保険者が、業務外の事由による負傷または疾病の療養のため仕事を連続して4日以上休み、その期間について報酬を受けられなかった場合は、労務に服することができなかった日の初日から傷病手当金が一定期間支給される。
  4. 妊娠期間中の定期的な検診である妊婦健康診査は、療養の給付の対象となる。

正解 2

問題難易度
肢15.5%
肢265.4%
肢313.2%
肢415.9%

解説

  1. 不適切。被保険者が療養の給付を受ける場合の一部負担金(自己負担額)の割合は、給付を受ける者の年齢によって異なり、義務教育就学前は2割負担、70歳未満は3割負担、70歳以上75歳未満は2割負担となっています。一律3割ではありません。
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    医療費の一部負担金(自己負担額)の割合は、被保険者の年齢にかかわらず、一律3割とされている。2015.9-2-4
    国民健康保険の医療費の一部負担金(自己負担額)の割合は、被保険者の年齢にかかわらず、一律3割とされている。2015.1-3-4
  2. [適切]。高額療養費の自己負担限度額は、70歳未満の被保険者の場合は、所得金額によって区分されて設定されています。
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  3. 不適切。傷病手当金は、業務外の事由による病気やケガの療養のために仕事に就くことができず、連続して3日間会社を休んだとき、4日目以降の賃金支払いのない日について支給されます。本肢は「初日から支給」としているので誤りです。
    被保険者が、業務外の事由による負傷または疾病の療養のために仕事を連続して4日以上休み、その期間について報酬を受けられなかった場合は、労務に服することができなかった日の初日から傷病手当金が一定期間支給される。2021.3-3-4
    被保険者が業務外の事由による負傷または疾病の療養のため仕事を連続して4日以上休み、報酬を受けられなかった場合は、4日目以降の労務に服することができない日に対して傷病手当金が一定期間支給される。2014.5-3-3
  4. 不適切。出産は病気やケガではありませんので、妊娠期間中の妊婦健康診査は療養の給付の対象外になります。
したがって適切な記述は[2]です。