FP2級過去問題 2016年5月学科試験 問4(改題)

問4

国民年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 第2号被保険者の被扶養配偶者である62歳の妻は、第3号被保険者である。
  2. 第1号被保険者である大学生は、本人の所得金額にかかわらず、学生納付特例制度の適用を受けることができる。
  3. 第1号被保険者である50歳未満の者(学生を除く)は、保険料の納付が困難な場合、本人と配偶者の前年(1月から6月までに申請の場合は前々年)の所得金額が一定金額以下であれば、納付猶予制度の適用を受けることができる。
  4. 日本国籍を有するが日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者は、第2号被保険者または第3号被保険者に該当する者を除き、国民年金の被保険者になることができない。

正解 3

問題難易度
肢118.6%
肢28.4%
肢364.3%
肢48.7%

解説

  1. 不適切。国民年金の第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者であって20歳以上60歳未満の者です。よって、62歳の扶養配偶者は第3号被保険者ではありません。
    第2号被保険者の被扶養配偶者である20歳以上65歳未満の者は、第3号被保険者となる。2021.3-4-2
    第2号被保険者の被扶養配偶者である19歳の専業主婦は、第3号被保険者である。2019.1-5-1
    第3号被保険者は、第2号被保険者の被扶養配偶者で、20歳以上60歳未満の者である。2015.5-5-3
    第3号被保険者は、第2号被保険者の被扶養配偶者で、20歳以上60歳未満の者である。2013.5-6-2
  2. 不適切。国民年金保険料の学生納付特例制度は、申請により在学中の保険料の納付が猶予される制度であり、学生本人の所得金額が一定基準以下の場合に限り対象となります。
    第1号被保険者である大学生は、本人の所得金額の多寡にかかわらず、所定の申請により、学生納付特例制度の適用を受けることができる。2021.5-6-2
    第1号被保険者である大学生は、本人の所得金額の多寡にかかわらず、所定の申請により、学生納付特例制度の適用を受けることができる。2021.3-4-3
    第1号被保険者である大学生は、本人の所得金額の多寡にかかわらず、所定の申請により、学生納付特例制度の適用を受けることができる。2020.9-5-3
  3. [適切]。国民年金保険料の保険料納付猶予制度は、学生を除く20歳以上50歳未満の方で、本人や配偶者の所得が一定以下のときに、国民年金保険料の納付が猶予される制度です。
    2016年(平成28年)6月までは若年者納付猶予制度という名称で30歳未満が対象でした。それ以降は50歳未満が対象となり、制度名称から"若年者"の部分が取り去られました。
    第1号被保険者である50歳未満の者(学生等を除く)は、保険料の納付が困難な場合、本人と配偶者の前年(1月から6月までに申請する場合は前々年)の所得金額が一定金額以下であれば、所定の申請により、保険料納付猶予制度の適用を受けることができる。2021.3-4-4
    学生を除く50歳未満の第1号被保険者は、本人および配偶者の前年の所得(1月から6月までの月分の保険料については前々年の所得)がそれぞれ一定金額以下の場合、所定の申請により、保険料納付猶予制度の適用を受けることができる。2020.9-5-4
  4. 不適切。日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の日本国民は、国民年金の加入は義務付けられていませんが、本人が希望すれば任意加入被保険者になることができます。
    日本国籍を有するが日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者は、第2号被保険者または第3号被保険者に該当する者を除き、国民年金の被保険者になることができない。2021.3-4-1
    日本国籍を有するが日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者は、国民年金の第2号被保険者および第3号被保険者に該当しない場合、原則として、国民年金の任意加入被保険者となることができる。2020.1-5-4
    日本国籍を有するが日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者は、第2号被保険者および第3号被保険者のいずれにも該当しない場合、原則として、国民年金の任意加入被保険者となることができる。2017.1-5-2
    日本国籍を有し、日本国内に住所を有しないAさん(45歳)は、国民年金の第2号被保険者または第3号被保険者に該当しない限り、国民年金の第1号被保険者として国民年金の保険料を納付しなければならない。2016.1-4-1
    第1号被保険者は、原則として、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者で、第2号被保険者および第3号被保険者でない者である。2013.5-6-1
したがって適切な記述は[3]です。