FP2級過去問題 2017年1月学科試験 問23

問23

債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 一般に、市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が低下すると債券価格は上昇する。
  2. 利率と償還日が同じであれば、信用度が高い(債務不履行リスクが低い)債券の方が最終利回りは高い。
  3. 償還日前に売却した場合には、売却価格が額面価格を下回ることはない。
  4. 国債や普通社債が流通市場で取引される額は、店頭取引よりも取引所取引の方が多い。

正解 1

問題難易度
肢182.8%
肢25.0%
肢32.6%
肢49.6%

解説

  1. [適切]。固定利付債券の価格は、市場金利とは逆の動きをします。すなわち、市場金利が上昇すると債券の価格は下落し、反対に市場金利が下落すると債券の価格は上昇します。
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    市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。2025.5-24-1
    市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が低下すると債券価格は上昇する。2021.3-23-3
    市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。2019.1-23-2
    市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。2018.5-23-1
    一般に、市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が下落すると債券価格は上昇する。2014.9-25-4
  2. 不適切。利率と償還日が同じであれば、信用度が高いほど債券価格が高く、信用度が低ければ債券価格は低くなります。債券価格が低ければその分償還利益(キャピタルゲイン)が大きいため、両者を比べると、最終利回りは信用度の低い債券のほうが高くなります。
  3. 不適切。債券の市場価格は、金利の変動や信用リスクの変化、市場流動性など複数の要因の影響で常に変動しているため、償還日直前の売却であっても額面価格を下回ることもあります。
    債券を償還日の直前に売却した場合には、売却価格が額面価格を下回ることはない。2019.1-23-4
    債券を償還日の直前に売却した場合、売却価格が額面価格を下回ることはない。2018.5-23-3
  4. 不適切。債券の取引には、証券取引所で実際に売買する取引所取引と、証券会社が売買の相手となる店頭取引があり、債券取引額は店頭取引の方が多くなっています。
したがって適切な記述は[1]です。