FP2級過去問題 2019年9月学科試験 問18

問18

契約者(=保険料負担者)を法人とする損害保険契約の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. すべての従業員を被保険者とする普通傷害保険を契約する場合、保険料は全額を損金の額に算入する。
  2. 積立火災保険の満期返戻金を法人が受け取った場合、受け取った全額を益金の額に算入し、それまで資産計上していた積立保険料の累計額を損金の額に算入する。
  3. 法人が所有する自動車で従業員が業務中に起こした対人事故により、その相手方に保険会社から自動車保険の対人賠償保険金が直接支払われた場合、法人は当該保険金に関して経理処理しなければならない。
  4. 法人が所有する建物が火災で焼失し、受け取った火災保険の保険金で同一事業年度に代替の建物を取得した場合、所定の要件に基づき圧縮記帳が認められる。

正解 3

問題難易度
肢19.2%
肢29.8%
肢374.3%
肢46.7%

解説

  1. 適切。被保険者をすべての従業員とする普通傷害保険の保険料は、原則として、全額を福利厚生費として損金に算入します。
  2. 適切。満期保険金および配当金の金額は益金に算入され、それまで資産計上していた積立保険料は取り崩して損金算入します。その差額は、雑収入または雑損失として処理されます。
  3. [不適切]。従業員が、法人の所有する自動車で業務中に起こした対人事故によって、保険会社から相手方に対人賠償保険金が直接支払われた場合、法人は保険金を受け取っていないため、当該保険金に関して経理処理する必要はありません。
  4. 適切。法人所有の建物や車両など、固定資産の損害に対する保険金を受け取り、一定期間内に代替資産を取得(改良)する場合、圧縮記帳が認められます。
    圧縮記帳とは、代替資産の取得時に所定の計算式で求めた「固定資産圧縮損」を計上して取得した固定資産の帳簿価額を下げる経理処理で、受け取った保険金に対する課税を繰り延べる効果があります。
したがって不適切な記述は[3]です。