FP2級過去問題 2021年1月学科試験 問38

問38

消費税の簡易課税制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 簡易課税制度を選択することができるのは、基準期間における課税売上高が1億円以下の事業者である。
  2. 簡易課税制度の適用を初めて受けるためには、原則として、その適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。
  3. 簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止等した場合を除き、原則として、2年間は簡易課税制度の適用を継続しなければならない。
  4. 簡易課税制度の選択を取りやめる場合は、原則として、その適用を取りやめようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢150.8%
肢216.6%
肢314.6%
肢418.0%

解説

  1. [不適切]。1億円以下ではありません。消費税の簡易課税制度は、中小事業者の事務負担の軽減を目的としており、基準期間における課税売上高5,000万円以下の事業者のみ適用を受けることができます。
    簡易課税制度の適用を受けることができる事業者は、消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者である。2024.9-38-2
    簡易課税制度の適用を受けることができるのは、消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者である。2024.1-38-2
    消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円を超える法人は、その課税期間は消費税の課税事業者となる。2023.9-38-2
    簡易課税制度の適用を受けることができる事業者は、消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者である。2023.9-38-3
    簡易課税制度の適用を受けることができるのは、消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が1億円以下の事業者である。2022.9-38-4
    簡易課税制度の適用を受けることができるのは、基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者である。2022.5-38-1
    消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円超の法人は、消費税の免税事業者となることができない。2021.9-39-2
    簡易課税制度を選択することができるのは、消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が1億円以下の事業者である。2021.9-39-3
    消費税の課税期間に係る基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者は、その課税期間においては消費税の免税事業者となる。2020.9-38-1
  2. 適切。簡易課税制度を適用を受けようとする事業者は、適用を受けようとする課税期間初日の前日(前課税期間の末日)までに、所轄税務署長に対し「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出しなければなりません。
    簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2024.9-38-3
    簡易課税制度の選択を取りやめる場合、原則として、その適用を取りやめようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。2022.5-38-4
    簡易課税制度の選択を取りやめる場合は、原則として、その適用を取りやめようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。2021.1-38-4
  3. 適切。簡易課税制度の適用を選択した事業者は、事業廃止等があった場合を除き、原則2年間は簡易課税制度を継続しなければなりません。
    簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止した場合等を除き、原則として、2年間は簡易課税制度の適用を継続しなければならない。2023.9-38-4
    簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止した場合を除き、原則として、5年間は簡易課税制度の適用を継続しなければならない。2022.5-38-3
    簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止等した場合を除き、最低2年間は簡易課税制度の適用を継続しなければならない。2019.9-39-3
    「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、事業を廃止した場合を除き、原則として3年間は簡易課税制度の適用となる。2016.5-39-3
    「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、事業を廃止した場合を除き、原則として3年間は簡易課税制度の適用となる。2015.9-40-4
    簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止した場合等を除き、原則として最低2年間は本制度の適用を継続しなければならない。2013.5-40-3
    簡易課税制度を選択した場合、事業を廃止した場合等を除き、最低3年間は簡易課税制度の適用を継続しなければならない。2013.1-40-4
  4. 適切。「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」は、簡易課税を選択していた事業者が適用をやめようとする場合に提出する書類で、適用をやめようとする課税期間初日の前日(前課税期間の末日)までに提出する必要があります。この届出をすると消費税額を一般課税方式で計算することになります。一度、簡易課税制度を選択すると最低2年間は適用を続ける必要があるので、簡易課税適用2年目以降にしか提出できないことになっています。
    簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2024.9-38-3
    簡易課税制度の選択を取りやめる場合、原則として、その適用を取りやめようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。2022.5-38-4
    簡易課税制度の適用を初めて受けるためには、原則として、その適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を所轄税務署長に提出しなければならない。2021.1-38-2
したがって不適切な記述は[1]です。