FP2級過去問題 2021年3月学科試験 問22
問22
わが国における上場投資信託(ETF)および上場不動産投資信託(J-REIT)の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 証券取引所を通じて行うETFの取引では、成行注文や指値注文を行うことはできるが、信用取引を行うことはできない。
- 国内で設定されたETFには、東証株価指数(TOPIX)などの株価指数に連動するものや、商品指数に連動するものがある。
- J-REITは、制度上、契約型投資信託に分類され、受益者は不動産から生じる賃料収入や不動産の入替えに伴う転売益などを原資として分配金を受け取ることができる。
- 個人が受け取るJ-REITの分配金は、上場株式の配当金と同様に、確定申告により配当控除の適用を受けることができる。
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正解 2
分野
科目:C.金融資産運用細目:3.投資信託
解説
- 不適切。ETFは、上場普通株式と同様の取引をすることができます。そのため、成行注文、指値注文のほか信用取引を行うこともできます。証券取引所を通じて行うETFの売買取引では、現物取引のほか、信用取引も行うことができる。(2020.9-23-3)証券取引所を通じて行うETFの取引では、信用取引を行うことはできない。(2019.9-23-2)証券取引所を通じて行うETFの取引では、成行注文や指値注文はできるが、信用取引を行うことはできない。(2018.5-22-2)
- [適切]。ETFには、株価指数や商品指数など連動する指数はさまざまです。株価指数としては、東証株価指数(TOPIX)・日経平均株価・NYダウなどがあります。また、商品指数には、原油や金などがあります。国内で設定されたETFには、東証株価指数(TOPIX)などの株価指数に連動するものや、商品指数に連動するものもある。(2015.10-23-4)
- 不適切。投資信託には契約型と会社型の2種類ありますが、J-REITは会社型投資信託に分類されます。J-REITは、不動産投資法人により複数の不動産が運用され賃料収入や転売益などの収益をあげ、その収益を原資に受益者へ分配金として還元される仕組みです。J-REITは契約型投資信託に分類され、受益者は不動産から生じる賃料収入や不動産の入替えに伴う転売益などを原資として分配金を受け取る。(2016.5-22-1)
- 不適切。J-REITの収益分配金は、上場株式の配当金と同様に扱われますが、分配金は配当控除の適用を受けることはできません。上場株式の配当金は法人税を差し引いた後の利益を配当するため、二重課税を回避する目的で配当控除が適用されます。しかし、J-REITの分配金は法人税差し引き前の収益を配分しているので配当控除の対象とはなりません。個人が受け取るJ-REITの分配金は、上場株式の配当金と同様に、確定申告することにより配当控除の適用を受けることができる。(2016.5-22-4)
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