貸家建付地の評価額の式の中に借地権割合

ひろさん
(No.1)
借地権という言葉の意味がわからなくなってきました。

貸家建付地の定義→自分の土地にアパートなどを建てて他人に貸している場合の宅地
借地権の定義→借地権が設定されている場合の宅地の賃借権

貸家建付地は、自分の土地にアパートを建てていて、土地も家も自分のものなのに、
なぜ、下記の式のように
「借地権割合」という言葉が入っているのでしょうか?

貸家建付地の評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)


2022.05.07 23:39
マルさん
(No.2)
とても面白い質問ですね。しかし、ちゃんと答えます!

私が理解している範囲で答えます。
自用地だったら自分で好きに使えますよね?
それこそ自分の家建てても良いし、売ってしまうことも可能です。
しかし、上に建物が建っていたら、そしてそこに誰か住んでいたら、どうでしょう?
もし、売りたいと思っても、まずは建物に住んでいる人を立ち退かさないといけません。

確かに貸家建付地は
土地の所有権→地主
建物の所有権→地主です。

しかし、「私の所有だから気が変わった。一週間後にはもうこの土地売るから、出ていって」と家に住んでる人に言えるでしょうか?
無理ですよね?
つまり借地権だったり借家権って、所有者が自由に処分できない制限の度合だと考えてみてください。
土地の上の家に住んでいる人は、家の中に入るのに少なからず、その土地を利用してますよね?
この地主さん以外がその土地を利用している権利が借地権割合だと思って下さい。
地主さんから見たら、自分の好き勝手にできない部分が借地権です。
借家権も同じです。貸主さん(この場合は地主でもある)が「明日取り壊すから、私の所有している建物だもん」と言われて、上の建物に住んでいる人は「はい、わかりました」と言えますか?
確かに建物の所有権は貸主さんにあります。しかし、建物にだれか住んでいたら、自由に処分したり、使ったりすることが少なからず制限されますよね?
この貸主さんが我慢しないといけないのが借家権なんです。
だから上の建物にたくさん人が住んでたら、我慢しないといけない部分も増えますよね?
これが賃貸割合なんです。

どうでしょうか?少しはモヤモヤが晴れましたでしょうか?
2022.05.08 00:30
ひろさん
(No.3)
マルさん、ありがとうございました。
確かに、自分勝手に自由にできない部分ですね。
これで、すっきり眠れそうです。
夜遅くに答えていただき、ありがとうございました。
2022.05.08 02:21
マルさん
(No.4)
ちょっと例を出しながらもう少し説明してみますか?
地主Aさんがいたとします
【自用地】地主Aさんが100%自由に使える土地。売ろうが何しようが好きにしてよいよ

【借地権】土地所有は地主Aさん、しかし土地をBさんが借りてBさんが土地の上に家を建てて所有。
Bさんからみたら「すいません。上に私の家あるんで土地はAさんのものですけど、私も家に出入りするのにAさんの土地、絶対通りますよね。だからこの土地の使用50%私が使いますんでよろしく」

【貸宅地】さきほどの借地権をAさん側みた関係
「くそ!Bのやつ!俺の土地なのに、50%も使うだと。まあ、でもしょうがないか。出ていけと言うのも正当な理由がないと言えないし、しょうがない。Bが出ていくまで50%で我慢するか。Bもちゃんと借賃払ってくれてるし」

【貸家建付地】Bさんが出ていってAさんはこの土地にアパートを建てました。部屋は5部屋。その内、2部屋だけ借り手が見つかり住んでます。CさんとDさんです。
CさんとDさんはAさんにこう言いました。アパートに入るのに、Aさんの土地通らないといけませんから、その分は使わせてもらいますよ。後、家も少し私好みなインテリアにしたいです。だから家もAさんは嫌いかもしれませんが、こんな感じで使わせてもらいます。もちろんちゃんと家賃払います。

Aさん→「あいつら、ここは俺の土地なのに、土地は使うわ、家も自分好みにかえるだと!まあ家賃払ってくれてるんだから少しは我慢するか。空いている他の3部屋は俺が使うからな」

最後の貸家建付地の場合、Aさんはどれくらいこの土地と家を自由に使えるのか計算してみました。
「確かBの時は50%だったな。しかも前はBが建てた家だったから家に関してはBに好きに使わせた。でも今回は建物は俺が建てたし1人に貸したんじゃなくて、5部屋のうち2部屋貸しているからCとDで部屋全体の40%をあの二人が使ってるが残りの3部屋は俺が自由に使える。ちょっと知り合いのFPに聞いて見るか」

さあ、FPとしてどう答えましょう?
答は100%からCとDの使用分を引けば、Aさんの取り分(自由に使える分)が出ますよね。
BとCの土地の使用権(借地権割合)→これは50%でした。
じゃあ家の使用権は、30%です。これが借家権割合です。でも全部屋の40%の2部屋しか貸してませんから、残りの3部屋はAが好きに使って良いわけです。
じゃあBC合わせてどれだけ使用権があるか。言い換えればAさんはどれだけ我慢しないといけないか。
BとCの使用権→50%×30%×40%=6%
つまり、Aさんは6%我慢すれば、残りの94%は自由に使えるんです。

これを式に表したのが
貸家建付地の評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)の(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)部分なんです。

B1人に貸していた貸宅地のときより、だいぶ自由に使える割合が増えましたね。

2022.05.08 03:05
ひろさん
(No.5)
ありがとうございます。
これで、この件に関しては、試験対策バッチリ!です。
2022.05.08 08:08

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