FPと関連法規(全34問中27問目)

No.27

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する次の行為のうち、各種法令で定める業務規制(いわゆる業務独占規定)に照らし、最も適切なものはどれか。
2015年10月試験 問1
  1. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客からの要請により、無償で個別具体的な税務相談を反復継続して行った。
  2. 生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランのアドバイスを求めている顧客に対して、生命保険商品の特徴を十分に説明し、保険募集を行った。
  3. 金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客と有償の投資顧問契約を結び、その契約に基づき、顧客に株式の個別銘柄に関する投資の助言を行った。
  4. 司法書士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客からの求めに応じ、顧客の代理人(任意後見受任者)となることを引き受け、任意後見契約を締結した。

正解 4

問題難易度
肢14.7%
肢25.0%
肢35.1%
肢485.2%

解説

  1. 不適切。無償であっても個別具体的な税務相談は、税理士の資格を保有していないと行うことはできません。ただし、仮定の事例に置き換えた説明及び税額計算方法、税法の一般的な解説は行うことができます。
  2. 不適切。保険募集は生命保険募集人の登録を受けていければ行えませんが、保険商品の特徴や必要保障額の試算を行うことはできます。
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、子どもが生まれたばかりの顧客から相談を受け、生命保険の死亡保障の重要性を説明し、保険募集を行った。2017.1-1-3
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、ライフイベントに応じた生命保険の活用例を説明した。2015.9-1-1
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、変額個人年金保険の商品性を説明した。2015.5-1-2
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、生命保険商品の特徴を十分に説明したうえで、保険の募集を行った。2015.1-1-3
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、医療保険の商品性を説明した。2014.1-1-2
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客に対し、ライフプランニングにおける生命保険の必要性を助言するとともに、各社の生命保険商品の特徴を説明した。2013.1-1-2
  3. 不適切。投資顧問契約に基づく助言を行う業務は金融商品取引業の登録が必要になります。ただし登録を受けていなくても、一般的な資料の提供はすることができます。
    金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、株式投資の相談に来た顧客に対し、有償の投資相談に関する契約を締結したうえで、その契約に基づき、今後値上がりが期待できる個別銘柄に関して助言した。2014.1-1-3
    金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客と投資顧問契約を結び、その契約に基づき、株式の個別銘柄に関する投資助言を行った。2013.1-1-3
  4. [適切]。任意後見受任者には特別な資格は必要ないので、司法書士資格を保有しなくても任意後見契約の任意後見受任者となることはできます。
    司法書士資格を有しないFPのBさんが、ライフプランの相談に来た顧客からの求めに応じ、その顧客の代理人(任意後見受任者)となることを有償で引き受け、任意後見契約を締結した。2021.3-1-2
    高齢の顧客から将来の財産の管理について相談を受けたファイナンシャル・プランナーのCさんは、顧客からの求めに応じ、顧客の代理人(任意後見受任者)となることを引き受け、任意後見契約を締結した。2016.5-1-3
    司法書士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客からの求めに応じ、顧客の代理人(任意後見受任者)となることを引き受け、任意後見契約を締結した。2015.5-1-4
したがって適切な記述は[4]です。