金融商品と税金(全35問中20問目)

No.20

NISAの「成長投資枠」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、特定非課税累積投資契約により設けられた特定非課税管理勘定を「成長投資枠」といい、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
2018年1月試験 問29
  1. 「成長投資枠」で保有することができる上場株式等には、上場投資信託(ETF)や上場不動産投資信託(J-REIT)は含まれない。
  2. 「成長投資枠」の2025年分の新規投資における非課税枠は240万円が上限であるが、その年の非課税枠の未使用分については、翌年以降に繰り越すことができない。
  3. 「成長投資枠」内の上場株式等の譲渡損失の金額については、確定申告を行うことにより、同一のNISA口座で受け取った配当金等の金額と損益通算することができる。
  4. 「成長投資枠」を通じて上場株式を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で20年間である。

正解 2

問題難易度
肢16.8%
肢279.9%
肢38.0%
肢45.3%

解説

  1. 不適切。成長投資枠では、国内外の上場株式、上場投資信託(ETF)、上場不動産投資信託(J-REIT)などを保有することができます。NISA口座の対象とならない金融商品は、リスクの小さい国債、地方債、MRF、MMFなどの公社債投資信託です。
    「成長投資枠」で保有することができる金融商品には、上場投資信託(ETF)や上場不動産投資信託(J-REIT)は含まれない。2017.1-28-1
  2. [適切]。成長投資枠の利用限度額(非課税枠)は年間240万円で、未使用の非課税枠があったとしてもそれを翌年以降に繰り越すことはできません。
    「成長投資枠」では、その年の非課税枠の未使用分については、翌年以降に繰り越すことができる。2018.9-30-2
    「成長投資枠」では、その年の非課税枠の未使用分については、翌年以降に繰り越すことができる。2018.5-29-2
    「成長投資枠」に新規投資できる非課税枠は年間240万円が上限であるが、その年の非課税枠の未使用分については、翌年以降に繰り越すことができない。2017.5-27-3
    「つみたて投資枠」の非課税枠には年間120万円の上限があり、その上限に達していない未使用分については、翌年以降に繰り越すことができない。2016.9-28-2
  3. 不適切。NISA口座内で生じた譲渡損失はなかったものとされるので、同じNISA口座内や課税口座(一般口座・特定口座)で保有する他の上場株式等の損益や配当金等と損益通算することはできません。
    NISA口座内の上場株式等の譲渡損失の金額については、確定申告を行うことにより、同一のNISA口座で受け取った配当金等と損益通算することができる。2017.5-27-1
    「成長投資枠」を通じて購入した上場株式等を売却することにより生じた損失は、確定申告することにより、一般口座や特定口座で保有する他の上場株式等の配当金等や譲渡益と通算することができる。2016.9-28-3
    「成長投資枠」を通じて購入した上場株式等を売却することにより生じた損失は、確定申告することにより、同じNISA口座で保有する他の上場株式等の配当金等や譲渡益と通算することができる。2016.1-28-2
  4. 不適切。2024年以降のNISAでは、成長投資枠・つみたて投資枠ともに非課税期間が無期限となっています。20年間というのは、2023年以前のつみたてNISAの非課税期間です。
    「成長投資枠」を通じて上場株式を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で5年間である。2019.5-28-2
    「つみたて投資枠」を通じて公募株式投資信託を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で20年間である。2018.9-30-4
    「成長投資枠」を通じて上場株式を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で5年間である。2016.9-28-4
    「成長投資枠」を通じて上場株式を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で5年間であり、5年を超えて非課税扱いとすることはできない。2015.9-29-1
したがって適切な記述は[2]です。