FP2級過去問題 2015年5月学科試験 問57

問57

相続税における宅地の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の土地であっても、これを一体として利用している場合は、その全体を1画地として評価する。
  2. 路線価図において、路線に「200D」と記載されている場合、「200」はその路線に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額が20万円であることを示している。
  3. 宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、いずれを採用するかは、宅地の所在地により各国税局長が指定している。
  4. 倍率方式とは、宅地の固定資産税評価額に所定の倍率を乗じた金額に、宅地の形状等に応じた各種補正率を乗じて算出した金額によって宅地の価額を評価する方式である。

正解 4

問題難易度
肢113.2%
肢218.9%
肢331.8%
肢436.1%

解説

  1. 適切。宅地の価額は、登記上の1筆ごとに行うのではなく、利用の単位となっている1区画の宅地ごとに評価します。
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の宅地であっても一体として利用している場合は、その2筆の宅地全体を1画地として評価する。2021.1-56-1
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の宅地であっても一体として利用している場合は、その2筆の宅地全体を1画地として評価する。2017.9-57-1
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の土地であっても、これを一体として利用している場合は、その全体を1画地として評価する。2013.1-55-1
  2. 適切。路線価とは、路線に面する標準的な宅地1㎡当たりの土地評価額で、路線価図では千円単位で記載されています。「200D」とある場合は1㎡当たりの価額が「200千円=20万円」であることを示しています。なお、アルファベットは借地権割合を示しています。
    路線価は、路線に面する標準的な宅地の1坪当たりの価額であり、千円単位で表示される。2024.1-58-4
    路線価方式における路線価とは、路線に面している標準的な宅地の3.3㎡当たりの価額である。2018.9-58-2
    路線価方式における路線価とは、路線に面している標準的な宅地の1坪当たりの価額である。2017.9-57-3
  3. 適切。宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があり、どちらを採用するかは宅地の所在地により各国税局長が指定しています。
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があり、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2024.1-58-1
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2021.3-58-3
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2021.1-56-2
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、いずれの方式を採用するかは、納税者が任意に選択することができる。2019.5-57-2
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2018.9-58-3
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2014.9-58-2
  4. [不適切]。倍率方式とは、固定資産税評価額に各国税局長の定めた倍率を乗じて評価する方法です。
    倍率方式によって評価する宅地が不整形地である場合の価額は、原則として、その宅地の固定資産税評価額に一定倍率を乗じた価額に宅地の形状に応じた補正率を乗じて算出する。2021.1-56-3
    倍率方式によって評価する宅地が不整形地である場合の価額は、原則として、その宅地の固定資産税評価額に一定倍率を乗じ、これに宅地の形状に応じた補正率を乗じて算出する。2013.1-55-4
したがって不適切な記述は[4]です。