FP2級過去問題 2015年9月学科試験 問38

問38

法人税の仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 法人税の額は、各事業年度の確定した決算に基づく当期純利益の額に税率を乗じて算出される。
  2. 法人が預金の利子を受け取る際に源泉徴収された所得税の額は、所得税額控除として法人税の額から控除することができる。
  3. 法人は、その本店もしくは主たる事務所の所在地または当該代表者の住所地のいずれかから法人税の納税地を任意に選択することができる。
  4. 法人税は、法人税の確定申告書を提出した日の翌日から2ヵ月以内に納付しなければならない。

正解 2

問題難易度
肢116.3%
肢228.4%
肢37.4%
肢447.9%

解説

  1. 不適切。法人税法上の課税所得は、会計上の利益に、法人税法上の規定に基づいた「益金・損金の算入と不算入」を行う申告調整(いわゆる別表四での調整)をして算出されます。法人税額は、この課税所得に資本金規模や所得金額によって定められた税率を乗じて算出されます。
    法人税額は、各事業年度の確定した決算に基づく当期純利益の額に税率を乗じて算出される。2019.5-37-1
    法人税の額は、各事業年度の確定した決算に基づく当期純利益の額に税率を乗じて算出される。2016.5-37-1
  2. [適切]。法人が預金の利子や配当などを受け取る際に源泉徴収された税額は、法人税の前払いとして法人税の額から控除することができます。
  3. 不適切。法人税の納税地は、本店または主たる事務所の所在地でなければなりません。代表者の住所地を納税地に選ぶことはできません。
    法人は、その本店の所在地または当該代表者の住所地のいずれかから法人税の納税地を任意に選択することができる。2021.1-37-3
    法人は、その本店もしくは主たる事務所の所在地または当該代表者の住所地のいずれかから法人税の納税地を任意に選択することができる。2019.5-37-4
    法人は、その本店もしくは主たる事務所の所在地または当該代表者の住所地のいずれかから法人税の納税地を任意に選択することができる。2016.5-37-3
  4. 不適切。法人税は、事業年度が終了した日の翌日から2ヵ月以内に納付しなければなりません。納期限は確定申告書の提出期限と同じです。
    法人税は、原則として、法人税の確定申告書を提出した日の翌日から2ヵ月以内に納付しなければならない。2014.9-38-4
したがって適切な記述は[2]です。