FP2級過去問題 2018年9月学科試験 問12

問12

総合福祉団体定期保険および団体定期保険(Bグループ保険)の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者は企業であるものとする。
  1. 総合福祉団体定期保険契約の締結に際しては、被保険者になることについての加入予定者の同意および保険約款に基づく告知が必要である。
  2. 総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失に備えるものであり、その特約死亡保険金の受取人は、従業員の遺族ではなく企業となる。
  3. 団体定期保険(Bグループ保険)は、従業員等が任意で加入し、その従業員等が保険料も負担する。
  4. 団体定期保険(Bグループ保険)の死亡保険金の加入限度額は、企業の退職金規程等で定められた死亡退職金の金額の範囲内で設定しなければならない。

正解 4

問題難易度
肢17.8%
肢217.8%
肢329.4%
肢445.0%

解説

  1. 適切。総合福祉団体定期保険を契約するときは、加入予定者ごとに被保険者になることの同意と健康状態の告知が必要です。なお、医師の診査は不要です。
    契約の締結には、被保険者になることについての加入予定者の同意が必要である。2023.9-14-1
    契約の締結に際しては、被保険者になることについての加入予定者の同意および保険約款に基づく告知が必要である。2019.1-13-2
    契約の締結に際しては、保険約款に基づく告知および被保険者になることについて加入予定者の同意が必要となる。2015.9-13-2
    契約の締結に際しては、保険約款に基づく告知および被保険者になることへの加入予定者の同意が必要である。2013.5-13-3
  2. 適切。ヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失(代替者の採用や育成費用)に備えるための特約なので、法人が保険金受取人となります。
    総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約では、被保険者である従業員等が不慮の事故によって身体に障害を受けた場合や傷害の治療を目的として入院した場合に、所定の保険金が従業員等に支払われる。2024.1-13-2
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加した場合、当該特約の死亡保険金受取人は法人となる。2023.9-14-4
    総合福祉団体定期保険では、ヒューマン・ヴァリュー特約を付加した場合、当該特約の死亡保険金受取人は被保険者の遺族となる。2022.9-14-2
    総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約は、被保険者の死亡等による企業(団体)の経済的損失に備えるものであり、その特約死亡保険金等の受取人は、企業(団体)となる。2020.9-13-4
    ヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失に備えるための特約であり、特約死亡保険金の受取人は企業に限定されている。2017.5-14-3
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加することによって、被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けた場合の治療費や入院費が保障される。2017.1-13-4
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加することによって、被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けた場合の治療費や入院費が保障される。2015.9-13-4
    総合福祉団体定期保険の死亡保険金は、原則として被保険者の遺族が受け取るが、ヒューマン・ヴァリュー特約による特約死亡保険金は、法人が受け取る。2013.9-13-2
  3. 適切。団体定期保険(Bグループ保険)は、企業等が保険契約者となり、従業員や役員が任意で加入できる保険です。保険料は加入する従業員自身の負担となりますが、団体で加入するため、個人で加入するよりも保険料が割安になるメリットがあります。全員加入の総合福祉団体保険を以前はAグループ保険と呼び、任意加入の団体定期保険をBグループ保険といいます。
    団体定期保険(Bグループ保険)は、従業員等が任意に加入する1年更新の定期保険であり、毎年、保険金額を所定の範囲内で見直すことができる。2024.1-13-3
    団体定期保険(Bグループ保険)は、従業員等が任意に加入する1年更新の保険であり、毎年、保険金額を所定の範囲内で見直すことができる。2022.9-14-1
  4. [不適切]。死亡保険金の加入限度額が退職金規程の死亡退職金以内に制限されるのは、総合福祉団体定期保険です。団体定期保険(Bグループ保険)には、そのような制限はありません。
したがって不適切な記述は[4]です。