FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問13

問13

総合福祉団体定期保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 総合福祉団体定期保険は、原則として、企業(団体)が保険料を負担し、役員・従業員を被保険者とする定期保険である。
  2. 総合福祉団体定期保険は、被保険者の死亡または所定の高度障害に対して保険金が支払われるため、被保険者が定年退職した場合に支払う退職金の準備としては適さない。
  3. 総合福祉団体定期保険の保険期間は、1年から10年の範囲内で、被保険者ごとに設定することができる。
  4. 総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約は、被保険者の死亡等による企業(団体)の経済的損失に備えるものであり、その特約死亡保険金等の受取人は、企業(団体)となる。

正解 3

問題難易度
肢16.7%
肢215.3%
肢366.7%
肢411.3%

解説

  1. 適切。総合福祉団体定期保険は、役員・従業員全員を被保険者として死亡・高度障害を保障する1年更新の定期保険です。契約者である企業や団体が保険料の全額を負担します。Aグループ保険とも呼ばれます。
    総合福祉団体定期保険は、企業が保険料を負担し、原則として役員・従業員を被保険者とする1年更新の定期保険である。2019.1-13-1
  2. 適切。総合福祉団体定期保険は掛捨て型の定期保険です。貯蓄機能はありませんので、退職金の原資を確保する目的としては不適切です。
  3. [不適切]。総合福祉団体定期保険は1年更新の定期保険なので、1年を超える保険期間を定めることはできません。
    保険期間は、1年から5年の範囲内で、被保険者ごとに設定することができる。2023.9-14-2
    総合福祉団体定期保険の保険期間は、1年から10年の範囲内で被保険者ごとに設定することができる。2017.5-14-2
  4. 適切。ヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失(代替者の採用や育成費用)に備えるための特約なので、法人が保険金受取人となります。
    総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約は、被保険者の死亡等による企業(団体)の経済的損失に備えるものであり、その特約死亡保険金等の受取人は企業(団体)となる。2024.5-12-2
    総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約では、被保険者である従業員等が不慮の事故によって身体に障害を受けた場合や傷害の治療を目的として入院した場合に、所定の保険金が従業員等に支払われる。2024.1-13-2
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加した場合、当該特約の死亡保険金受取人は法人となる。2023.9-14-4
    総合福祉団体定期保険では、ヒューマン・ヴァリュー特約を付加した場合、当該特約の死亡保険金受取人は被保険者の遺族となる。2022.9-14-2
    総合福祉団体定期保険のヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失に備えるものであり、その特約死亡保険金の受取人は、従業員の遺族ではなく企業となる。2018.9-12-2
    ヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失に備えるための特約であり、特約死亡保険金の受取人は企業に限定されている。2017.5-14-3
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加することによって、被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けた場合の治療費や入院費が保障される。2017.1-13-4
    ヒューマン・ヴァリュー特約を付加することによって、被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けた場合の治療費や入院費が保障される。2015.9-13-4
    総合福祉団体定期保険の死亡保険金は、原則として被保険者の遺族が受け取るが、ヒューマン・ヴァリュー特約による特約死亡保険金は、法人が受け取る。2013.9-13-2
したがって不適切な記述は[3]です。