FP2級過去問題 2020年1月学科試験 問26

問26

一般的な外貨預金の仕組みと特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTBである。
  2. 為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円高になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。
  3. 外貨定期預金の預入期間中に為替先物予約を締結し、満期時に為替差益が生じた場合には、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。
  4. 為替先物予約を締結していない外貨定期預金を満期時に円貨で払い戻した結果生じた為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。

正解 2

問題難易度
肢110.4%
肢266.7%
肢311.2%
肢411.7%

解説

  1. 適切。預金者が外貨を円貨に換えるときのレートはTTB、円貨を外貨に換えるときのレートはTTSです。
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    外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電信買相場(TTB)である。2024.5-27-1
    外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電信売相場(TTS)である。2021.9-26-2
    顧客が円貨を外貨に換えて外貨預金に預け入れる際に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTB(対顧客電信買相場)である。2016.1-26-1
  2. [不適切]。1米ドル100円のとき10,000米ドルは円換算で100万円の価値がありますが、1米ドル90円のとき10,000米ドルは円換算で90万円にしかなりません。このように、外貨定期預金において為替レートが預入時より円高になると、為替差損により円換算での利回りは低下します。
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    為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円安になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。2021.9-26-3
    外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円安になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。2014.9-27-2
  3. 適切。外貨定期預金から生じる為替差益は、為替予約の有無等により課税関係が変わります。為替予約を締結していない(または預入期間の途中で為替予約を締結した)場合には、為替差益は雑所得として総合課税の対象になります。これに対して、預入時に為替予約を締結した場合は雑所得として源泉分離課税の対象です。本肢は、預入期間中に為替先物予約を付けているので、為替差益は雑所得として総合課税の対象となります。
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    外貨定期預金の預入期間中に為替先物予約を締結し、満期時に為替差益が生じた場合、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。2021.9-26-4
  4. 適切。外貨定期預金の払戻し時に生じた為替差益は、為替先物予約を締結していなければ、雑所得として総合課税の対象となります。
    為替予約を締結していない外貨定期預金を満期時に円貨で払い戻した結果生じた為替差益は、一時所得として所得税の課税対象となる。2024.5-27-3
したがって不適切な記述は[2]です。