FP2級過去問題 2020年1月学科試験 問55

問55

民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。
  2. 相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。
  3. 相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。
  4. 相続人が被相続人の長男および孫(相続開始時においてすでに死亡している長女の代襲相続人)の合計2人である場合、長男および孫の法定相続分はそれぞれ2分の1である。

正解 4

問題難易度
肢13.3%
肢212.0%
肢310.8%
肢473.9%

解説

法定相続人と法定相続分の組合せは次のように決まっています。
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  1. 不適切。相続人が「配偶者と子」の場合、法定相続分は、配偶者1/2、子1/2となります。2人の子は1/2を均等に分けるので、
    • 配偶者 … 1/2
    • 長男および長女 … 1/2×1/2=1/4
    相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。2021.5-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。2020.1-55-2
    相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2020.1-55-3
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。2013.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。2013.9-54-3
  2. 不適切。相続人が「配偶者と直系尊属」の場合、法定相続分は、配偶者2/3、直系尊属1/3となります。
    • 配偶者 … 2/3
    • 父 … 1/3
    相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。2021.5-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2020.1-55-1
    相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2020.1-55-3
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。2013.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。2013.9-54-3
  3. 不適切。相続人が「配偶者と兄弟姉妹」の場合、法定相続分は、配偶者3/4、兄弟姉妹1/4となります。
    • 配偶者 … 3/4
    • 兄 … 1/4
    相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。2021.5-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2020.1-55-1
    相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。2020.1-55-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。2013.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。2013.9-54-3
  4. [適切]。代襲相続をする孫は長女の相続分を引き継ぎます。相続人が子だけ(同一順位の者だけ)の場合、子だけで均等に分けるので、
    • 長男 … 1/2
    • 孫(長女を代襲) … 1/2
    相続人が被相続人の長男と孫(相続開始時においてすでに死亡している長女の代襲相続人)の合計2人である場合、長男と孫の法定相続分はそれぞれ2分の1である。2015.9-54-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、孫(相続開始時においてすでに死亡している長女の代襲相続人)の合計3人である場合、孫の法定相続分は4分の1となる。2014.9-53-3
したがって適切な記述は[4]です。